達孝太が12月に初の米国自主トレへ 自腹渡航費700万円以上も最も学びたいことは―
最先端施設などに20日間ほど滞在
日本ハムの達孝太投手(20)が12月上旬に初渡米し、自主トレを行うことを決めた。現地に20日間ほど滞在し、最先端のトレーニング施設などを利用する予定。渡航費はおよそ5万ドル(日本円で770万円=1ドル154円換算)で、全額自己負担。今季、プロ初勝利を挙げ、大器の片りんを見せたドラ1右腕は、究極の自己投資で飛躍につなげる。
いろいろ情報収集したい
念願のチャレンジだ。かねて体の大きなメジャーリーガーたちのトレーニング法、理論に関心があった。このオフ、球団の了承を得て旅立つことが決まり「アメリカ本土に行くのは初めて。向こうのトレーニングを一回、経験しておきたいということがあります。雰囲気や環境、食事だったり、日本とは全然違うと思うので、いろいろ情報も収集したい」と目を輝かせた。
現地では、データ解析に基づいてトレーニングを構築する「ドライブライン」をはじめ、特色のあるさまざまな専門施設に足を運ぶつもりだ。滞在期間中は通訳が同行し、食事は栄養面などを考え、現地で雇う料理人に用意してもらう。また、高校の同級生が米国に在住しており、共に行動する。
リスクもあるけどうまく吸収できれば 「答えがいっぱいある」
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今回の渡米で、最も突き詰めたいポイントは球速だ。必ずしも、メジャー流が正解とは考えていないが「リスクもありますけど、うまい具合にかみ砕いて吸収できれば」と望んでいる。
194センチの大きな体を効果的に使いたい。出力を上げるためのヒントを欲していて「動作解析もいろいろ情報、データがある。(米国には)自分の体格に近い選手がいっぱいいるので、答え(サンプル)がいっぱいあると思う。日本だとこの体格の選手がなかなかいない。そこに一番のメリットがあるんじゃないか」と期待に胸を膨らませている。
最低150キロ平均
今季の平均球速は、2軍戦を含めて147.5キロだった。当然、理想は高い。「最低150キロですね。悪くても150キロで良いときは、もうちょっと、というイメージ。あと2.5キロアップ。そんなに無謀な数字ではないと思う」。
高額出費はいとわない
今季の年俸は1000万円(推定)だった。その大半をこのオフのトレーニング費用として投入することになる。これまでも、投球動作を素早く確認するため、数100万円のハイスピードカメラを購入するなど、パフォーマンス向上のためなら、高額な出費をいとわなかった。
「本当にもうお金がなくなりました。びっくりするぐらいないです」と笑ったが、迷いは一切ない。プロ4年目のシーズンに向かう達は思い描く未来に近づくため、最善の道を選択する。