金村尚真 今季は7勝をマーク 変化球のキレを向上させるために強化しているところは
プロ3年目の来季に向けて鎌ケ谷で自主トレ中
日本ハムの金村尚真投手(24)が22日、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で自主トレを行った。
中継ぎからスタートした2年目の今季はシーズン途中から先発ローテーションに回り、136イニングを投げて7勝を記録するなど、1年間チームを支えた。直球、変化球ともにグレードアップさせ、来季は先発の柱としてチームを勝利に導いていく。
リーグ2位に大きく貢献 自身も及第点
今季、欠かすことのできない投手の一人だった。1年間、先発と中継ぎ両面で投手陣の力となり、チームのリーグ2位躍進に貢献。CS(クライマックス・シリーズ)でも先発登板するなど、主戦投手として最後まで投げ続けた。
金村も「1年間(1軍で)回ったことがなかったので、目標を達成できて良かった」と自身に一定の評価を下した。
目指すピッチングスタイルはチームを支えるエース右腕
防御率も2.38という好成績を残したが、いい投球をしながら援護に恵まれない試合もあり、勝ち星は7勝と思ったように伸びなかった。
「接戦に弱かったと感じた。いい投球をしても勝てない。勝てる投手じゃないなと思いました。先制点を与えたり、味方が点を取った後に点を取られたり。野球は流れのスポーツなので、そういうところが自分の勝てない原因と感じた」と目指すレベルはもっと上にあるだけに、自らに手厳しかった。「(伊藤)大海さんを見てても、味方が点数を取るまでゼロで抑えている。そこを目指してやっていかないといけない」とエース右腕の背中を追って、さらなる進化を誓った。
シーズン後半の〝失速〟を反省
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1年間、1軍で回ることの難しさも身をもって知ることができた。
「後半はどうしても目に見えない疲れが出た。自分は疲れてないと感じても球速(が落ちたり)や、長いイニングを投げられなかったりした。今年はしっかりトレーニングをして、来年は1年間、ベストパフォーマンスを。出せない時でも、しっかり仕事をすることを意識したい。このオフ期間が大切になる」
意外にも握力は40キロほど
一流投手への階段を上っていくためには、直球、変化球ともに向上させる必要がある。特にスライダー、カットボールといった曲がり球の「キレを上げたい」。そこで、このオフは握力強化に取り組んでいる。
実は金村は握力が40キロほどで、成人男性の平均をやや下回る数値。シーズン中も「五回、六回と後半になると、握力が弱くなってフォークが落ちなかったり、変化球が抜けたり、真っすぐで押し込めてないと感じた」という。「握力を強くすることで変化球を押し出す力が強くなって、回転が多くなってキレも増すと思う」と伸びしろを埋めていくつもりだ。
ストレートの平均球速アップも狙う
当然、全体的なボリュームアップも不可欠だ。「体重があればあるほど球は速くなったので、減らしたくない。筋量を増やしたいです」。今季、直球の平均球速は147.4~5キロだった。さらなるスピードアップを狙う。
決意の札幌移住 「責任感が生まれてくる」
生活面では今オフに退寮となる。「札幌ですね。ここ(鎌ケ谷に)住む理由がない。1軍にずっといる気持ち。そういう思いでやっていかないと無理。そこで責任感が生まれてくると思う。ここっていう選択肢はなかったです」と即答した。
求められるレベルも上がるであろう背番号24に、おごりは全く見られない。