松本剛が後輩たちに伝えたいこと 現役引退を表明したDeNA・大田泰示の野球に対する姿勢
感謝する先輩から激励の言葉
日本ハムの松本剛外野手(31)が、お世話になった先輩の思いを受け継ぐ。2017年から共にプレーしたDeNA・大田泰示外野手(34)が、今季限りでの現役引退を表明。「LINEして、剛は1年でも長く頑張れよって言われました。ずっと一緒にいたし、ご飯も連れて行ってもらったり、感謝しかないです」と、しみじみと語った。
苦しみながら才能開花させた姿に
3学年上の先輩とは、当時本拠地だった札幌ドームと合宿所の行き帰りなど、いつも一緒に行動していた。巨人からトレードで加入した大田は、新天地でその才能が開花。努力が報われた瞬間を間近で見てきた。
「寂しい気持ちも、もちろんありますし。でも、泰示さんって苦しんで苦しんで、ああいう風になった人だと思うので、そういう姿を見させてもらった。僕もどちらかといえばそっち。向こうは(入団時に)松井(秀喜)さんの55番を背負って、僕なんかとプレッシャーも違うところで生きてきたと思いますけど。ファイターズでレギュラー取って活躍して、DeNAに行っても活躍する姿にすごく刺激をもらっていました。練習をやり続ける姿勢とか見てきたので、見習うところはたくさんありました」
「どれだけしんどくても諦めたり腐ったりしないから…」
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2011年ドラフト2位で入団した松本剛も、プロ11年目で首位打者のタイトルを獲得した遅咲き。腐らず練習に励み、定位置を勝ち取った大田に勇気をもらっていた。
「練習しろってずっと言っていましたね。僕とかではなくてみんなに。本人が練習するので、背中を見ていてそれは思いましたし、札幌ドームでもよく練習していました。そういう姿を見ていたので、僕自身も諦めたり腐ったりしたことは一度もないけれど、泰示さんもそうなんんだろうなって。どれだけしんどくても諦めたり、腐ったりとかないから、ああやって結果残して、チームに必要な選手になる。本当に優しい人なので。あのキャラだったら、今後はどういうステージに進むか分からないですけど、泰示さんらしくやるのかなって思いますね」
先輩たちが教えてくれたから
練習の大切さを教えてくれた先輩が現役を退くことになり、自分がどれほど恵まれた環境にいたのか実感した。松本剛の周りには、見習うべきチームメートがたくさんいた。
「僕の近くにいた先輩方は練習する人が多かったので、泰示さんもそうだし、(ヤクルト)西川さんもそうだし、(巨人コーチ)矢野さんもそうだし。そういう人が近くにいたのは、幸せなことだと思いましたね。改めて。同期も練習する。近ちゃん(近藤)も上沢も(石川)慎吾もみんな練習するから。練習することを当たり前にしてくれた。休むのは悪だよって教えてくれた人たちなので」
次は自身がチームの後輩たちに伝える番。「そういう選手になりたいなってずっと思っている。そういう部分は教えられたらいいなって思います」。チームリーダーとして、決意を新たにしていた。