《レバンガ北海道オフ・ザ・コート》③小野寺龍太郎HC「一緒に旅行してみたい人」
Bリーグ1部で活躍するレバンガ北海道の選手、ヘッドコーチの素顔に迫るインタビュー連載「オフ・ザ・コート」。毎月2回程度お届けします。第3回は小野寺龍太郎ヘッドコーチ(43)が「チームの中で一緒に旅行してみたい人」について語ります。多忙な日々のなかでどんな旅行をしてみたいのでしょうか? 選手以上に私生活が謎に包まれたHCですが、好物や台湾遠征でのハプニングについても語ってくれました。今回はレバンガ北海道の公式練習場「カミニシヴィレッジ」に併設されているカフェ「カミニシキッチン」でお話を聞きました。
牧全コーチが焙煎したコーヒーを飲むのが楽しみ
―一緒に旅行してみたい人は誰ですか
「うーん…。10月は長期遠征があり、チームのみんなとは移動もホテルも一緒で、ずっと顔を合わせていたので…。もちろんみんな大好きですが、今のタイミングだとスキルコーチの牧全(=まき・ぜん。2022年まで選手としてレバンガに在籍。24-25シーズンからスキルコーチに就任)ですね。彼は遠征に帯同していなかったので。シーズン中にこれほど長期間会わないことは初めてでした。遠征中は全がくれたコーヒーをホテルの部屋でドリップして飲んでいました。彼は定山渓でコーヒー屋さんをやっていて、彼が焙煎したコーヒーのサンプルを遠征前にもらったんです。仕事をしながらこれを飲むのが、唯一の楽しみでした。2種類あったので、『どっちがいいかな?』みたいなことを考えたりして。最近は彼からよく、コーヒーについて教えてもらっています。深煎りと浅煎りや産地の違いなど、何気なく飲んでいたコーヒーですが『深いなぁ』と、思うようになりました。僕はあまり仕事以外の趣味や楽しみを持ち合わせていなかったのですが、最近、彼のおかげでバスケ以外のことにも興味が広がってきました(笑)」
―牧さんとのコーヒー談議はどんな時にしますか
「練習前が多いですね。練習は午後から始まることが多いのですが、3時間前くらいにはコーチ陣がみんな集まっています。話すのはその時ですね。本当は練習の後に一緒にコーヒーを飲みに行ってみたいのですが、できていなくて。彼のお店にもまだ行けていないです。日常的な作業に追われてしまって、だめですね」
食事は夜に1食だけです
―ずいぶん早い集合ですね。他にはどのように過ごしますか
「僕は朝食や昼食は食べないのですが、ここ(カミニシヴィレッジ)で昼食を食べる人もいますよ。食事は夜に1食だけです。暗くなるまでおなかが空かなくて」
―夜型なのですか
「朝起きる時間はまちまちですが、練習前にミーティングをするので、その資料を作る作業があります。土日のゲームの場合は、水、木にミーティングをするので、火曜と水曜はだいたい寝ていないですね…」
えっ! もしかして完徹ですか
―もしかして今日は完徹ですか(※このインタビューは11月2日(土)、3日(日)の横浜BC戦前、10月31日(木)の練習後にお話を聞きました)
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「そうですね、寝ていないです。でも眠いわけではなくて、今、とても心地いい状態です。夜中の作業中にコーヒーをドリップするのが良い息抜きになっています。ポコポコ沸いて、香りをかいで、頭も冴えて、そのままミーティングして、練習して、今です。本当はいつもたくさん寝たいし、食べたいのですけど、資料を作りながら、あちこち手を出してしまって、特定の選手を見ながら、ちょっと違う選手を見てしまったり…。そういうことをしていると寝る時間が無くなってしまって。朝食と昼食は食べませんが、甘いものが好きなので、間食はしています。おなかの音も鳴りますよ。でもそれが心地よいというか…。変なことを言ってますね(笑)。夕食は1日のなかで一番楽しみにしている時間ですね。食べるのはコンビニで買ったものですが、『好きなものを好きな時に食べる』という楽しみがありますね。カニカマなど練り物が大好きです。」
礼文島に行ってみたいですね
―ちなみに、牧さんと旅行に行くとしたら、どこに行きたいですか
「北海道には行ったことがない場所がたくさんあるのですが、一つあげるなら礼文島です。隣の利尻島にも行きたいですね。シーズン中は不規則な生活リズムなので、いつかゆっくり礼文に…。波の音を聞きながらお酒を飲んだりとか…。ちょっとした夢ではあります。実は、今年のオフに横田CEOと一緒に行こうという話もあったのですが、ホテルが混んでいる時期だったこともあって流れてしまって。旅行をゆっくりできる時間がなかなかなくて、試合で帯広や釧路、中標津には行ったことがあるのですが、土地を楽しむ余裕はありませんでした。オフシーズンでもいろいろと作業がありますし、僕はバスケットをずっと見るのが趣味のようなところもあって、仕事と趣味の境目があいまいになってしまっていて。北海道に来たばかりのころにパンフレットか何かで写真を見て以来、ずっと礼文島に行ってみたいと思っています。空撮で岬を撮った写真で、尾根に一本道があるような景色で『どこだろう?』と思って調べてみたら礼文島でした」
―礼文でやってみたいことはありますか。海の幸が有名ですよね
「魚介、好きですね。ウニも有名ですよね。夏もいいですが、冬の景色も見てみたいです。2月のバイウィークの中断期間とか、行けたらいいな。北海道らしい冷たい風を体感してみたいですね。自然が好きなので、かといって自然に触れるようなことを普段しているわけではないんですが、トレッキングなどにも挑戦してみたいですね。飛行機で行くのもいいですけど、稚内まで車で行くのもいいですね。海沿いを車で走って、そこでまずは1泊とか…。実際にチームの誰かと旅行に行ったことはないのですが、チームの皆とは、2週に1回は一緒に遠征に行くので、家族のように思っています」
停電ハプニングで○○○食べ放題
―遠征中の思い出は何かありますか
「8~9月に台湾遠征があったのですが、チームで行った焼き肉屋さんが停電になってしまって。空調も止まって、あわてて店員さんが七輪を外に出していました。お店の中も真っ暗になってしまいましたが、みんな気にせず食べ続けていましたね(笑)。冷凍庫から出てきたアイスを黙々と食べていました。溶けてしまうので、『ご自由にお取りください』みたいになっていて。本当に真っ暗でしたね。初めての体験で、これも思い出になりました」