《SHINJOの信条》休みたい。もうユニホーム、一回、着たくないなと思ったんですよ
■球団納会（１１月２９日、札幌市内）
―お久しぶりです
「というか、１カ月じゃないですか。寂しかった？（笑）。寂しそうでしたね。アップデートっていうか、僕がいなくてもコーチを育てるために。スケジュールやメニューを監督になったつもりでやらせるのも育てる一つのポイント」
―秋季キャンプは遠隔で見ていたか
「もちろん。もちろん。見なくても良かったですけどね。というか、疲れたんですよ。本当に。３年間をやりきる。本当に（ＣＳ＝クライマックス・シリーズファイナルステージの）ソフトバンク戦の負けがなかったら十分、僕が描いているチームづくりができたので。完全燃焼した後、僕は気合が入らない人間なので。自信がなかったんです。ソフトバンクの負けから、もう気合を入れさせてもらって。腹が立って立って。あとは（ＣＳファイナルステージ初戦の先発を）伊藤くんに託して。伊藤くんがもう一つレベルアップできなかった悔しさもあったし。取り戻すのに、休みたいな、もうユニホーム、一回、着たくないなと思ったんですよ」
―リフレッシュは国外に
「国内。軽井沢に行った。ちょうど古林（グーリン）も入るということで、いい景色のところでコメントを出したかったから。探して軽井沢で過ごした。だから古林くんのために。紅葉をバックに（笑）」
―その前は温泉など
「まあまあ、ゆっくりしていましたね。いろいろと野球のこと考えずに」
―シーズンの疲れは取れたか
「いや、取れないね。まだ。野球も見たくないし、まだ。もう見ると決めたら、とことん見だすので、今は見ないって決めているので」
―今オフは春季キャンプまでどう過ごす
「テレビ！ テレビ出演、広告、いろんなものが結構、入っているので。人気者なんで。数字を取るから（笑）。もう正月番組を見ておいてください。番組名は言えないですが」
―野球のスイッチを入れるのは
「３０日ぐらいじゃない、１月の。もういい。俺に振らないで。やる時はやるから。やりまっせーってなるまで。あとは吉村さん（統括本部長）に任せて（笑）」
―選手の補強も進んでいる
「続々と、この選手はやらないんだ、というのも出てきて。欲しいなという選手は何人かいます」
―実現するかはまだ分からない
「当たらないんですよね。欲しいなって選手を取ってもらっても。名前は言えないですけど。今年、引退した江越くんとか（笑）。守備では貢献してくれましたけど。もうちょっとバットに当たってくれるかなというところもあったし。やっぱり失敗が続くと意見も少なくなる。球団の方たちが選んで、俺がその選手を見極めて使う使わないを判断する。今のところ、自由契約になった３選手。一応はいます。名前は今は言えないけど。そういう情報くらいは見ています」
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―（ＮＰＢアワードやＧＧ賞授賞式での）楽天・辰己のパフォーマンスをどう見ていたか
「いや、いいと思いますよ。だって結果を残しているんですから。何やろうが。大事なのはあれをやった後の次の年ですよね。次の年というのは、成績じゃなくてパフォーマンスの問題。レベルを上げていかなアカンから。僕は空を飛んで、これ以上のものがなかったから。上から降りてきて下から上がっていったんで。あとは引退宣言しかなかったみたいな。僕のパフォーマンスで一番、引退宣言が度肝抜かれたというね。来年、辰己くんが引退宣言したら度肝抜かれるという（笑）。いい選手になりましたよね。ものすごい注目はしていましたけど。彼本人にも楽天の練習で、僕の入りで『お、天才！』という声がけとかは、よくしてましたね。２年前かな？ だいたい見抜く力があるんで。この子は２年後くらいに来そうという選手には結構、声がけするんで。そのポジションまで行って、声がけしますからね。オープン戦とか。やっぱりプロ野球が盛り上がるじゃないですか。そういう選手が一人でも（出てきたら）。スター性を持った選手、辰己くんはああいうキャラクターがもう根付いてきているから。たぶん自分にもプレッシャーをかけていると思うんですよ。ああいうことをやることによって。ほんと野球の方で恥はかきたくないという。言霊じゃないけど。ああいう選手、増えてほしいですよ、ほんとに」
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―チーム内にもああいう選手が
「（森本）稀哲はやって全然ダメやったからね。説得力ない。でもあれは僕のアイデアですからね。横浜に行って、中華街でラーメンマン（のコスプレ）しろとか、マイケル・ジャクソンでいけとか。もうばっちりでしょ。ラーメンマン。今の世代の子には分からないけど。あいつはすべてのキャラクターにハマってくれるから、楽なんですよね。でもいいキャンプをしていたじゃないですか」
―外国人のリクエストは
「野手はいらないかなと思って。ツーシームが強い、クイックができる投手は探しておいてほしいなと言いましたけど。打者は期待できないでしょ？ だったら日本でね。例えばＤｅＮＡのあの左打者のフォード。途中から最後に出てきた。どうなるか分からないですよ。やるかやらないか分からないですけど。面白いんじゃないかな。左打者の外国人はウチにいないし。ラインに入ったら、すごい飛ばす力があるし。あとは…欲しい選手はいっぱいいますよ。ＤｅＮＡのジャクソンとかもいいし、左投手のケイ、あとはカスティーヨ（オリックス）とかも良くないですか？ 先発でも中でもパンと行ってくれそうだし。あと誰だろう…。リチャードくん（ソフトバンク）もなんか言っていましたね」
―本人は移籍を直訴しているよう
「まあ、ウチでやりたい選手はたくさんいると思いますよ、チャンスを与えるし」
―現役ドラフトで加入した水谷に刺激を受けているかもしれない
「水谷くんじゃないですね。水谷くんとかの前から、そういう気持ちがあったと思う。サード栗原くんでしょ。リチャードくんはサードとファースト。外野じゃちょっと厳しいと思うので。ファーストは山川くんがいて。栗原くんがキャッチャーに行ったらリチャードくんのサードはありですけど。それで何十試合も小久保監督が任せられるか、いうところ。連覇を狙っているだろうし。でも面白い案ですよね、栗原くんのキャッチャー」
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―リチャードに関心も
「（獲得したいと）僕からは言わないですけど、どうですか、とフロントの方に言われたら、受け入れたいというのはありますね」
―日本ハムも一塁と三塁に主砲がいる
「いいじゃないですか、奮い立たせる意味では。ライバルがいて。エスコンフィールドは狭いし、ほかの球場で打てなくて何十試合か起用すれば、当たるかもしれないし。球場の雰囲気って全然、違うんですよ。ほかの球場では打てないけど、なぜかエスコンフィールドに来たら打てるという選手とか。それが自信につながっていくポイントの一つでもあるし。やってみないと分からないから」
―選手が加入したいと思う球団になっていそう
「別に良くないですか？ クビになった選手全員、欲しいくらいですよ。僕のところに来たら変える自信があるし、いいところを僕が見つけてあとはメンタル面のケアさえすれば、化ける選手もいる。化けなくて辞めていく選手たちは、ウチに来ていたら化けていたのかな、と思うこといっぱいある」
―楽天の田中は自由契約に
「彼の場合は、僕がちょっと…海外の方に住んでいたので、あまり分からないです。僕が海外に行っている間にすごい選手になってメジャーに行ったけど。実績がありすぎてほかの選手、若い子たちがどうなのかな。扱いづらいとかはないんですけど、僕はそういうのを気にしないから。プライドがどうか…年俸も下がるだろうし。そのへんは詳しく調べていないんで分からないです」
―今まで埋もれていた選手に光を当てたい
「それが大好き。それが一番、面白いじゃないですか。人を育てるというところでは。実績を出したことがない選手が活躍して、ひたむきに給料を上げようとする姿勢。今年のファイターズの選手はものすごく上がるだろうし。１軍で活躍すればグッズの（収入も）。田宮くんなんて相当、入るんじゃない？ それがまたやる気につながるから。ほかのチームであふれて契約してもらえない選手を助けたい気持ちは常にあります」
―（自ら切り出し）
「オーナーとも、さっきね、話したんですけど、エスコンで結婚式を挙げたりとか、いろんな工夫を（している）。次、バスケットをやるんでしょ。いいアイデアですよ。あとは、歯医者と美容室、病院（ができれば）。デッドボールが当たったら、すぐレントゲン検査に行って判断できるし。僕はこうやって想像でしゃべっているアイデアはもう、皆さん、持っているんじゃないですか」
―プレミア１２は見ていたか
「見ました、見ました。ガーっと（全て）は見ていないですけど」
―清宮のプレーは
「あまり出ていなかったでしょ。まあまあ、井端監督も出さんわな、と思いました（笑）」
―けん制で引っかかったシーンも
「見てないです。でも記事では見ました。あまり見たくないですね。でも、それも彼だしね。一緒にやっていたら、彼の性格とかも分かるとは思うんですけど。井端監督は知らないんじゃない。でも、（国際大会に）出ることによってね、気持ちも変わっただろうし。いろんな選手との会話の中で、うん、なるほどな、ということもあって、そこが重要。いい選手しかいないので、プラスになったのかなと。来年、台湾にもちょうど行くし、優勝もして。台湾はファイターズが一番つながりがありますからね。期待できますよね、古林。４分ぐらいの映像を見る限りでは、変化球でもストライクが取れるし。クイックがどうかなというところですね。クイックで戸惑わないかなと。見てみないと分からないけど、本当はできるかもしれない。イーレイ（孫易磊）なんかできるしね」
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