まさに縁の下の力持ち 松本剛が会長を務める選手会主催会ゴルフ 舞台裏に迫る
プロ野球界オフの風物詩 その舞台裏って?
日本ハム選手会の納会ゴルフが1日、苫小牧市内で行われた。道新スポーツデジタルでは、コンペを企画した選手会長の松本剛外野手(31)を取材。オフシーズン恒例イベントの舞台裏に迫った。
誰よりも早く現地入り スコアは「92」
寒空の下、朝から動き回る松本剛の姿があった。他の選手より一足早く、午前7時に会場入り。同8時10分から始まった開会式では、コンペのルール説明などを行った。
記念撮影を終えると、1番ホールから江越、宮崎らと共にスタート。「92」で回り「可もなく不可もなく。いつも通りでした」と、ようやく一息ついた。
今年も滞りなく終了 11月末には下見も
今年も無事に開催されたゴルフコンペ。その裏では松本剛を中心にした選手会メンバーが入念な準備をしてきた。11月末には下見でラウンド。「この辺に特設ティーを作った方がいい」など、ゴルフの経験が少ない選手も楽しめるようにした。
まだまだある下準備 「一番大変だった」のは…
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「一番大変だった」というのが組み合わせ決め。今回は松本剛と球団の担当者2人で行い、「基本、仲が良いと思う人を1人は入れて、あとはピッチャー同士でかぶせたり。伊藤大海と達をくっ付けて、(捕手の清水)優心と進藤とか」。同じポジションの先輩後輩など、会話が弾むようにした。
買い出しに景品の割り振りも
ゴルフコンペのお楽しみといえば、最後の表彰式。景品の買い出しも、選手会役員の大事な仕事だ。清宮、北山が侍ジャパンの一員として「プレミア12」に出場していたこともあり、松本剛と浅間、上川畑の3人で用意した。
「F FES」が行われた前日11月30日には、「景品を見やすいように並べて。僕らが隠蔽(いんぺい)できちゃうので、きのうの時点で何位に何をあげるか決めないといけない。1位から120位くらいまでですね」。表彰式が盛り上がるよう、午後8時半まで会場を設営した。
若手に知ってもらいたい裏方さんの苦労
特に若い選手たちに、感じてほしいことがある。普段、遠征時の航空券やホテルはマネジャーが手配する。
「僕もそうだけど、プロ野球選手は、やってもらって当たり前だと思っている。自分たちでイベントをすると、これだけ大変で(普段は)誰かがやってくれていたことが、選手会長になって知れた。人として成長できていると思います」
ソフトバンクの近藤から託されたバトン
現会長の松本剛は、ソフトバンクに移籍した近藤に代わって22年オフに就任。役員の経験はなかったが、ドラフト同期から指名を受け「近ちゃんが信頼して託してくれたから。同級生に言われたら断れない」と快く引き受けた。
選手会長の任務は、想像以上に大変だった。「めんどくさいかもしれないけど、誰かがやらないといけない。勉強にはなると思う。入っている子たちは感じていると思う」
人としての成長を実感 来季も全役員が留任
今季から清宮が選手会役員に入閣し「幸太郎も入って、意外と真面目にやろうとしてくれている。僕もやらせてもらって、今となっては感謝しています」と、しみじみ語る。
来季も同じメンバーで活動する予定で、上川畑は「会長を支えるピースになります」と気合十分。毎年恒例のイベントは、縁の下の力持ちのおかげで成り立っていた。