今夏の甲子園Vメンバーら輩出 2018年当時Fジュニア監督務めた立石尚行さん「まさか6年後に」
12球団ジュニアトーナメントが26日開幕
12月26日から東京・明治神宮球場とベルーナドームで、NPB12球団ジュニアトーナメントが開幕する。20周年の今年、北海道日本ハムファイターズは13年ぶり2度目のタイトルを目指す。今夏の甲子園では、2018年主将の高岸栄太郎内野手(3年)が、京都国際の主力メンバーとして、Fジュニア出身者では初めて夏の日本一に輝いた。現在ファイターズスポーツ&エンターテイメントで地域連携グループのディレクターを務める立石尚行さん(54)に、6年前の監督当時を振り返ってもらった。
今年の夏の甲子園1回戦の札幌日大高ー京都国際戦。「高岸くんが一塁にヘッドスライディングしてるのを見て『あっ、出てる、出てる』って」と大きく成長した教え子の姿に感動。Fジュニア出身者では、11年のセンバツ甲子園で1期生の近藤正崇投手(31)が東海大相模で優勝したのに続き2度目。今年の国スポでも明徳義塾の高橋龍成三塁手(3年)が優勝するなど話題を集めた。「アカデミーを作った時に、甲子園に出そうとか、通ってくれた子からプロ野球選手になれるように育てよう、みたいなのが目的の一つでした。それが全てではないですけど、将来的にはそういうスクールにしていこう、と思い描いたのが、だんだん現実になっていった」。過去にプロ入りしたのは9人。そのうち日本ハムに入団したのは、松浦慶斗投手(21)ただ一人だ。
北海道移転後初勝利と100勝目飾った立石さん
立石さんは2004年の北海道移転後の初勝利と、同100勝目の節目を飾るなどプロ通算25勝右腕。引退後は球団職員として、ベースボールアカデミーで子供達の指導にあたってきた。22年限りでベースボールアカデミーを離れ、23年1月から現部署に異動。「会社と各団体を繋ぐハブ」として、自治体や企業を回るようになって早くも2年目を終えようとしている。「現役はもう17年前になるんですけど、移転してきた時のファンの方から覚えていただいて『あの時のですね』っていうお声いただいたり。今年嬉しかったのは、湧別町からチューリップの球根を1万800株いただきまして。エスコンの池の周りのところに道があるんですが、その両サイドに来年5月ぐらいに咲きます。それが終わると、ひまわりを植えてひまわりロードになる」。楽しそうに話す表情には、球場周辺の賑わいを創出する仕事に対する強いやりがいがにじみ出ている。
コーチ、監督で戦績は「0勝4敗です」
Fジュニアでは12年と18年に監督を任された。コーチ時代を含め4度12球団トーナメントに出場したが「コーチ、代表など色々やらせていただいて0勝4敗の監督です(笑)」と自虐的な笑みを浮かべた。
18年のセレクションは台風、地震で延期続き
例年、何百人もの応募の中から精鋭16人を選抜。なかでも18年はセレクションから苦難の連続だった。8月のセレクションは台風で延期。再設定した9月6日は、北海道胆振東部地震の影響で再延期。9月15日に網走で予定されていた少年野球教室の開始時間を1時間早め、札幌に戻って午後からセレクション。「大会に出場できるか、できないか、みたいな。その限られた1回で16人を選ばなきゃいけなかった」。ドタバタの中、なんとかチームを結成した。