コンサドーレ
《平川弘のCool Eye》戦力外となった理由は何だろうか?
最終戦の連動は見事だった
柏戦のMF近藤のゴールはペトロヴィッチ監督が札幌で7年積み上げてきた連動、コンビネーションが現れた場面だった。パスの出し手と受け手の2人だけの関係ではなく、そこに3人目が絡んでのパス交換。俗に言う「3人目の動き」というやつである。
MF駒井からMF浅野へのくさびが入る瞬間に近藤は動き出していて、落としをもらったFW鈴木からのパスを引き出した。お互いにダイレクトでパス交換、サポートできる適切な距離感と崩しのイメージを共有できていた。見事な連動であった。
退団するミシャのためにチーム一丸
第37節の広島戦は前日に柏が勝ち点1を取ったために札幌のJ2降格が決まり、選手たちのモチベーションは難しいものになった。最終節の柏戦はペトロヴィッチ監督を勝って送り出そうとチームはまとまっていたと思う。
駒井と菅のメンタルは難しかった
一方、数日前に駒井、FW菅、MF小林、GK阿波加が戦力外通告を受けて気持ちの整理が難しかったはず。とくに先発で出た駒井と菅のメンタルは大変だったと思う。私にも経験があるが、来季の就職活動をしなければならず、試合どころではないからだ。プロの世界は契約社会なので、契約が切れたらそれでおしまい。ただ、契約期間中は最大限の力を発揮し、チームに貢献しなければならない。来季、自分の居場所がないと分かっていても…。