山崎福也が病院訪問「寂しい気持ちにさせないように、僕が足を運びたい」
患者や職員ら約70人と交流
日本ハムの山崎福也投手(32)が11日、札幌市内の医療法人北武会「北都病院」を訪問し、入院中の患者や職員ら約70人と交流した。
盛大な出迎えを受けると、併設された老人介護保険施設の利用者ら一人一人に声を掛け、心を込めて握手を交わした。
お互いに「頑張ってください」
「『頑張ってください』って言葉をもらって、僕からも頑張ってください、と。お互いに良い機会になったと思う。このように訪問することができて良かったです」
実体験があるから、強く思う。「皆さんに勇気や元気を与えられたら」。山崎は中学3年時に脳腫瘍の手術を経験。生存率1割以下とされた大病を乗り越えて一命を取り留めた。
生存率1割以下からの生還
奇跡の生還を果たした少年は病を克服し、球界を代表する投手へと成長した。命の尊さを誰よりも深く知るから、リハビリや闘病に励む人を応援する気持ち、医療従事者へのリスペクトを欠かさない。
「誰かが来てくれることが本当に嬉しかった」
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「僕も中学生の時に、入院している期間があった。出身が関東で手術がこっち(北海道)だったので家族しか来られなかったけど、誰かが来てくれることが本当に嬉しかった。なるべく寂しい気持ちにさせないように、僕自身が足を運びたい。少しでも力になれれば良いなと思って、きょうはここへ来ました」
2022年から脳腫瘍患者の支援団体に寄付
オリックス時代の2022年から、脳腫瘍患者の支援団体に登板イニング数×1万円の寄付を行うなど、社会貢献活動へ積極的に取り組んで来た。
今後も病院訪問などを継続する予定で「寄付に限らず、いろいろな形で貢献できればいい。幅広くやろうと思っています」と構想を思い描く。
心優しい左腕は、たくさんの人々の想いを背負ってマウンドに立つ。
「一番は勝つこと、優勝すること」
「一番は勝つこと、優勝することで元気や勇気を与えられる。個人的にはキャリアハイを目指して、また皆さんに良い報告ができればと思っています」
頑張るべき理由がある。困難を乗り越えた男は、来季もベストを尽くして、勇姿を届けるつもりだ。