新庄監督 2軍本拠地の移転構想で私案 大和ハウスプレミストドームを候補にー

老朽化が進む鎌ケ谷スタジアム
日本ハムの新庄剛志監督(52)が12日までに取材対応し、大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム)を2軍本拠地の移転先候補とする私案を口にした。
現在、2軍が使っている千葉の鎌ケ谷スタジアムは老朽化が進み、立て替えや移転が検討されている。2022年までホーム球場だった札幌ドームを活用することで、多くのメリットが生まれると見ている。
指揮官が私見 「札幌ドーム、一番良くないですか?」
おきて破りの方策かもしれない。鎌ケ谷スタジアムは完成から28年が過ぎた。老朽化の問題に触れた新庄監督は球団の意見ではなく、個人の意見と断った上で「鎌ケ谷から、こっち(北海道)に移転したいという話(が出ている)。札幌ドーム、一番良くないですか?」と投げかけた。
メリットは多いが課題も…
天候に左右されないドーム球場で、地下鉄の駅、商業施設などを含めて立地条件は整っている。足腰への負担が大きいとされるコンクリートの床、人工芝の改善は絶対条件だが「屋根があるし、地面さえしっかり変えてもらえたら。鎌ケ谷を補修した場合にかかる金額ぐらいで、できないのかな…」と思考を巡らせた。
これまでの経緯は重々承知 すべてはチームのため
球団はけが防止を目的とした設備の更新や、不利な収益構造の転換を求めて札幌市と長く交渉してきたが、折り合わず、新球場建設、本拠地移転の結論を出した。一方で日本ハムが離れた後の大和ハウスプレミストドームは、業績が大幅に悪化した。
当然、指揮官もいきさつは把握している。ただ、チームにとってプラスに働くなら、過去にとらわれず、選択肢として議論してもいいと考えた。重要なのは、エスコンまでの距離が約16キロで、車なら30~40分で移動可能なこと。「入れ替えもすごくやりやすい。近くにいてくれるだけで、めちゃくちゃ(助かる)。今年にしても、すぐ呼ぼうとしても来られないんですよ。仲良くならんかね(笑)」と冗談を交えながら訴えた。
さまざまな角度から検討
選手起用は勝敗に直結する。「何が一番いいのかと言えば、親子ゲームができるんですよ。例えば、調子が悪くて、打ちたい打ちたい(という気持ち)が強い選手は、昼の試合で打席に立って、打たなくてもボールをしっかり呼び込んで、タイミングを取って。それを1軍に持ってきてもらえるだけで違う」
球団は現状、鎌ケ谷スタジアムをどうするか、費用の試算などを含めて、多角的にシミュレーションしている段階。今後、新庄監督が発信したウルトラCとも言えるプランが動きだす可能性はあるのか―。注目される。