夏季スポーツ
2024/12/26 15:00 NEW

春高バレー初陣の女子・旭川志峯が〝甲子園カルテット!?〟の活躍で全国初勝利だ

初出場初勝利を狙う旭川志峯の(左から)広川、山保、戸村主将、能登。いずれも高校野球の夏の甲子園に出場した父兄を持つメンバーだ=撮影・西川薫

1回戦で強豪・八王子実践と激突

 春高バレーこと、全日本バレーボール高校選手権が来年1月5日から東京体育館で開幕する。11月の北海道大会で初優勝した初陣の旭川志峯は、1回戦でインターハイ8強の強豪・八王子実践(東京)と激突する。中学時代に全国大会を経験した選手がほぼいない〝非エリート集団〟が、虎視眈々(たんたん)と番狂わせを狙う。

戸村主将「北海道1位の自信持って」

 創部21年目で歴史を塗り替え、士気は高まっている。相手は東京第2代表で、10年連続47度目出場の伝統校。OH戸村由那主将(3年)は「初出場の私たちにとっていきなりの強豪だけど、絶対に勝つという強い思いで八王子実践に対して自分たちの戦い方を最初からやっていければ勝てると思う。北海道1位で初出場できた自信を持って、思いっきり戦っていくしかない」と意気込んだ。

1回戦の八王子実践戦を想定し、ネットの前に台を置いて高さのあるブロック対策

 

1年前から会場に近づける対策実施

 〝甲子園モード〟で大舞台の環境にも慣れさせた。常に大歓声が鳴り響く東京体育館の雰囲気は北海道大会の比ではない。観客席は何階層にも重なり、コートでは同時に何試合も行われるため、各校の応援による歓声や笛の音などは隣接するコートのプレーにまで影響する懸念がある。それを克服するため、1年前からYouTubeに公開されている高校野球の甲子園でのブラスバンド応援動画をコートの四隅に置いたスピーカーから大ボリュームで流した中で練習を行ってきた。戸村主将は「観客や会場の大きさ的にも、(大会前に)想像しててもそれを超えてくる。緊張感も違うと思うけど、そこで(練習が)できるのはすごい貴重」と、しっかりと対策を行った上での本番を待ち望む。

1991年夏の甲子園で登板した父

 チームをけん引するのが〝甲子園カルテット〟だ。福田まどか監督(47)が「今年のチームは戸村で成り立っている」と絶大な信頼を置く戸村主将の父・薫さん(50)は、野球をしていた高校時代に旭川工業の2年生エースとして1991年夏の甲子園に初出場。自宅には甲子園球場の土や、記念の皿、背番号が今でも飾ってあるという。「父からは、日頃からスポーツに対して技術面だけじゃなくて気持ちの面や人間性のことをずっと言われているので、そこは大事にしてます」と、尊敬する父の教えをもとに成長を遂げてきた。

主力だった兄たちがプレーした聖地 それぞれが大舞台の雰囲気を体感

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