【主将インタビュー】札幌MF荒野拓馬が悔しいキャプテン初年度とJ1復帰目指す来季について語る
結果を受け止めてまた這い上がる
2024年シーズンから北海道コンサドーレ札幌の新たなキャプテンに就任し、先頭に立ってチームをけん引してきたMF荒野拓馬(31)が道新スポーツデジタルのインタビューに応じた。J2降格という悔しい年となった今季を振り返り、7年間指導を受けたペトロヴィッチ監督への思い、そして復権を期す来季への意気込みを語った。
今季はJ1リーグ戦全38試合を終えて9勝10分19敗、勝ち点37の19位に終わり、9年ぶりのJ2降格が決まった。「悔しいし、残念だけど、自分たちが招いたこと。この結果を受けて、また這い上がりたい」。
自分を見つめ直した
今年2月に、昨季まで8シーズンに渡ってキャプテンを務めてきたMF宮澤裕樹(35)からその座を受け継ぎ、迎えた今シーズン。この1年を終え、「良かったところは、いろいろ経験することができて、自分として成長できたと感じる部分もあったし、もう一度、自分を見つめ直す良い機会になったなと。間違いなく成長できていると思います」。
収穫があった一方、「もっとチームをまとめられたなと。キャプテンシーがすごくある選手ではないと思っているので、そこを発揮できていなかった。これも経験だと思うので、より良くしていければ」と、反省点も挙げる。
来年も主将継続なら厳しくいく
11月に札幌市内で行われたトークショーでは「監督がキャプテンを決めるので、別に僕じゃなくてもいい」と、来季以降の主将継続については岩政大樹新監督(42)に一任するが、もし指名された際には「1年でJ1に上げるというところで、厳しくならないといけないと思うし、自分としてもパワーを使いながらやっていきたい」と、今季の改善点を踏まえ、チームの前進を支えていくつもりだ。
個人としても不甲斐ない1年
プレーヤーとしての今季は、リーグ戦27試合(うち先発21試合)に出場して1得点。自身でも「全然良くないと思っている。(ケガで)人がいない中で、中心となってプレーしないといけないところで力を発揮できなかった」。夏場にはケガで約2カ月戦列を離れるなど、個人としても苦しいシーズンとなり、悔しさをにじませた。
来季は「厳しい戦いになると思っている。しっかりみんなの良さを引き出せるように頑張りたい」と、プロ14年目となる来シーズンの巻き返しを誓う。
ミシャと出会って変わったサッカー観
今季は、18年から7シーズン指導を受けてきたペトロヴィッチ監督の札幌ラストイヤーとなった。「僕はミシャさんに育てられた1人。ミシャがいなかったら、サッカーがこんなに楽しいって、また強く思えることもなかったと思う。本当に今の自分があるのはミシャさんのおかげ」と、自らのサッカー観まで変えてくれた指揮官へ最大限に感謝する。
戦術的にも、「攻撃的なサッカーなので、ある程度リスクを考えて指導したり、ゲームを運ぶのが普通だと思うけど、ミシャに関してはリスクを負ってでも点を取りに行くという考えで。『3点取られても、4点取りに行くぞ!』という姿勢がすごく魅力的でした」と、普通ではない指揮官の攻撃的すぎる姿勢に強く感銘を受けた。