音更町出身の男子プロ・鳥海颯汰が初の開幕切符ゲット 12月の最終QT3位で来季前半戦出場権
高校時代に道内主要タイトル総なめ
男子プロゴルフで来季シード選手を除く優先出場権権を懸けた最終予選会(QT)が山口県で12月6日まで4日間行われ、音更町出身の鳥海颯汰(24、桂GC)が通算16アンダーで3位に入り、開幕戦を含めた前半戦にフル参戦する権利を得た。ゴルフ部のない音更高3年時に道内ジュニアの主要タイトルを総なめ。卒業後の2018年から桂GCの研修生になり、20年にプロ転向すると、22年の4度目のプロテストで合格。QTには20年から出場し、今季はQT24位の資格で、レギュラーツアー8試合と下部のABEMAツアーに出場していた。
初勝利を視野に
いよいよレギュラーツアーに本格参戦だ。初の開幕戦切符を手に入れ、「レギュラーツアーにたくさん出られるので、1戦目からしっかり成績を残していきたい。前半戦が終わるまでに、賞金ランキング50位以内に入って、後半戦もそのまま挑んでシードを獲るのが理想。その中でチャンスがあれば優勝を狙っていく」と、プロ初勝利を視野に開幕ダッシュを思い描く。
高卒からプロの世界へ一直線
来季のシード入り65選手のうち、高卒で研修生からツアーへ出場しているのは30代より下では数える程度。いまの主流は大学経由でのツアー参入が多く、近年では珍しいケースだが「4年間、大学に行くより自分は早くプロになりたかった。プロの世界に先に入って揉まれてゴルフをやった方が強くなる、うまくなれると思った。だって戦うのはプロのフィールド。研修会に入ってプロの方々と接する機会もあるので、いろんな技術も教えてもらったりできる」と、働きながら夢を追う方法を選択した。
好きだから二足のわらじも苦に感じず
桂GCでは、プロテストに合格するまで午前中は主にポーター業務をこなし、午後からは夢に向かって腕を磨く毎日。二足のわらじ生活も苦には感じなかったという。
「ゴルフが好きだというのが一番ですね。うまくいかないことも、努力して自分がうまくなることも、全てにおいてゴルフが好き。楽しい。辛いと思うことはないです。それもゴルフだから。ゴルフに関わること、トレーニングも練習も全てにおいてゴルフのためにやっていると思えば、すごい楽しい。トレーニングも辛いと思ったことがないですし、ただの一度もゴルフを辞めたいと思ったこともない。桂GCの皆さまにはすっごい感謝しています」と、研修生を卒業した現在も所属選手として活動。さらに「家族やスポンサー様、地元企業様からの応援のおかげ」と周囲のサポートに支えられ、ここまでたどり着いた。