【新春年男インタビュー後編】J通算500試合出場のバンディエラ・宮澤裕樹「限られた時間の中で」
後編は宮澤自身にフォーカス
北海道コンサドーレ札幌MF宮澤裕樹(35)の新春年男インタビュー後編は、より宮澤個人に焦点を合わせる。
【新春年男インタビュー前編】3度の降格知る宮澤裕樹がJ1復帰誓う「タフに戦わないと勝ち抜けない」
2025年は宮澤にとって36歳の年男イヤー。プロ入り後では13年に続く2度目の年男を、再び札幌の選手として迎えることとなった。前回の24歳の頃には、ここまで現役を続けていることを想像できていなかったという。「でも逆に辞める想像もしていなかった。目の前にあることを積み上げてきているという感じなので」と、08年5月3日のJ1京都戦(西京極)でのプロデビュー以来、必死にその〝目の前〟の戦いで奮闘を続けてきた。
生え抜きで初のJ通算500試合出場
昨年12月8日のホーム柏戦では生え抜きの札幌在籍選手として史上初となるJリーグ通算500試合出場を達成した。「想像していなかった。いろいろな方々と出会って、ここまで積み上げられてきたと思う。500試合できたことは誇らしいことだし感謝したいです」と、これまでの指導者、スタッフ、一緒に戦った選手たちのおかげだという。
同年代の選手たちは年々減少
同1日のアウェー広島戦終了後には〝ワン・クラブ・マン〟として、21年間に渡って広島ひと筋でプレーしてきたMF青山敏弘(38)の現役引退セレモニーが行われ、宮澤もその光景を眺めていた。「同年代も契約満了だったり、引退する選手も増えてきている。一年一年を大事にしたいという思いは強い」。
今年で人生の半分ほどを過ごす札幌 体力の衰えは戦術眼でカバー
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もはやベテランの領域に達している自身の年齢については「嫌でも感じますよね。やっぱり若い頃と比べると、体のことは落ちてきている」と、衰えこそ感じているものの、「ただ、サッカーを分かってきているとは思う」。これまでに培われてきた経験とサッカーIQは自身の一番の武器だ。今年は予測、状況判断にさらに磨きをかけ、プロ18年目のシーズンを戦い抜くつもりだ。
1年でのJ1復帰へ全身全霊
18歳でプロ入りした宮澤にとって、今季で人生の半分を札幌の選手として過ごすこととなる。それだけに「僕はサッカーが好きで始めましたけど、今はこのチームが好きですし、このチームのためにプレーしたいという思いがあります」。このクラブに対する愛情は人一倍強い。1年でのJ1復帰へ、己の全身全霊をかけて挑もうとしている
「あと10年、20年やっていられるわけではない。限られた時間の中で、よりチームに貢献したいという思いが強くなっている」。札幌が誇るバンディエラに今年も注目だ。
■サポーターへのメッセージ
「1年でJ1に上がれるように、自分たちはピッチで結果を出していきたい。皆さんの声援、サポートがチームにとっては一番重要なので、1年で戻れるように一緒に戦ってください」