見間違うかもしれないと、事前情報をもらっていた。実際に会ってみて納得した。今川が２７日、豊平警察署の一日警察署長を務め、同署に在籍する警察官の弟、駿さんとの初コラボが実現した。

　防犯パトロールに臨む今川に駿さんが付き添った。身長は同じくらいで体格は細身。目元がキリっとしていて、顔のつくりがかなり似ていた。多くの警察官が出動していたが、一目で分かり、探す必要はなかった。職業柄なのか、とても落ち着いている印象を受けた。

　仲良しで知られる６人きょうだいの長男と次男。今川は一緒に活動する機会を待ち望んでいたそうで「いつもどちらが兄か、間違われるんですけど、僕が長男で、こちらが次男です。きょうは２人で豊平区の平和と安全を守っていきます！」と頼もしく宣言した。

　幼少期から兄は、弟の影響を受けてきたという。「彼の方がしっかりしていて。年は２つ下なんですけど、いつも先に始めるタイプ。野球も弟がやるなら一緒にやると。彼が野球をやると言っていなければ、ファイターズのユニホームを着ることも、一日警察署長をやらせてもらうこともなかったかなと思います」

　駿さんはこの日の主役を立てて、優しくサポートしていた。プロ野球選手、警察官として異なる道を歩む２人だが、互いの考えや行動を尊重する。今川家の強い絆をあらためて感じた。