【プレーバック・写真入り】全国高校サッカー選手権2回戦 札幌大谷1-2大津(12月31日、千葉県立柏の葉公園総合競技場)
プレミア王者に札幌大谷が真っ向勝負
北海道代表の札幌大谷は2回戦で大津(熊本)と対戦し、1-2で敗れた。札幌大谷は今季プレミアリーグ王者の相手に対しても臆せず戦い、0-2で迎えた後半ロスタイムには意地の1点をもぎ取るなど健闘した。
自分たちの攻撃的なパスサッカーのスタイルを崩さず、前からハイプレスをかけて真っ向勝負に出た。前半、札幌大谷は大津の多彩な攻撃にも一歩も引かなかった。ファーストシュートに行ったのは同1分の札幌大谷FW簗詰。これまではスーパーサブだったが、先発起用に応えて攻めの姿勢をいきなり示した。
大津は左右にバランス良くボールを散らし、揺さぶりをかけて主に右サイドから突破口を開いていく。同10分には同サイドからドリブルでペナルティエリアに侵入されてシュートを浴びるも、右サイドバックのDF今井が懸命について行ってスライディングで阻止。その後の右CKでの混戦からのシュートもGK高路地が左足で好セーブ。何とか序盤のピンチを凌いだ。
同20分頃からは徐々に王者の圧力に屈し、パスでつながずにロングボールやクリアで危険を回避する場面が増えていく。同26分にはMF笹主将とFW真浦のコンビネーションからシュートまでつなげたが、惜しくもゴール左に外れてしまう。逆に同29分には左右に振られながらエリア左からボレーシュートを浴びたが、またも守護神・高路地がパンチングで防いで凌いだ。結局、前半は両者譲らず、0-0で折り返した。
後半11分、ついに均衡が崩される。大津の左CKからファーサイドに振られ、DF野口にヘディングで先制点を許す。札幌大谷は簗詰に代えて1回戦で先発したFW遠藤をピッチへ送り込む。
同14分は札幌大谷の右サイドバックDF森が突破からペナルティーエリア手前右の位置でFKを獲得。ゴール前に入れたボールから混戦となり、シュートを放ったがゴールを割れず。逆に同20分には左サイドを突破され、グラウンダークロスに中央で合わせられて痛恨の2点目を奪われてしまう。
その後も大津は右サイドからの攻撃が多くなり、同36分には自陣ペナルティーエリア右から侵入されたところでたまらず後ろから倒してPKを献上。しかし、これは守護神GK高路地が相手のコースを読んで右に飛び、右手一本でスーパーセーブ。一気に反撃ムードを盛り上げた。
すると同アディショナルタイム4分、右サイドからのロングボールに反応した途中出場のMF中村がペナルティーエリア内に持ち込んで落ち着いてゴール左に流し込む。素早くリスタートも始めたが、時すでに遅し。王者相手に1点差には迫ったが、追いつくことはできなかった。