全国トップクラス味わった札幌大谷 新チームでベスト8入り目指す【春高バレー男子】
■全日本バレーボール高校選手権 第2日(1月6日、東京体育館)
▽男子2回戦 札幌大谷0-2駿台学園(東京)
2年・遠山と1年・三谷が存在感
次なる目標はベスト8―。今大会は昨夏の高校総体王者の駿台学園に、高校総体では準優勝の東福岡にそれぞれ敗れた札幌大谷だが、全国舞台で戦った強豪との勝負は貴重な経験となった。駿台学園との試合で高い決定率を誇ったアウトサイドヒッター(OH)の遠山吹輝(2年)と、1年生セッター(Se)として存在感を示した三谷南々斗が、新チームの中心となって、来年は8強進出を目指す。
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世代NO.1スパイカー擁する相手に奮闘
まさに生きる教材だった。春高では、高校総体、東京選抜の主体として出場した秋の国民スポーツ大会との高校〝3冠〟、そして大会3連覇を狙う駿台学園と相まみえた。相手の197センチを誇るOH川野琢磨主将(3年)は、卒業後にSVリーグの東京グレートベアーズに強化育成指定選手として入団することが発表されている世代ナンバーワンのスパイカーだ。184センチの三谷が「自分のブロックの上から打ってきていた」と話すほど、一段上から打ち込まれるスパイクは強烈なものだった。
マークされるWエースの横で伸び伸び
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OHの内山碧人主将(3年)と藤盛大貴(3年)も厳しいマークを強いられ、思うように得点は伸びなかった。その中で第2セットの初得点を記録するなど、光を見せた遠山は「両エースにマークが集まると思っていたので、注目されていないだろう僕がしっかり決めきろうという気持ちで」と伸び伸びとプレー。「スパイクも決まったと思うし、レシーブだったりとか、1年間練習してきたものが試合で出せた」と一定の手応えをつかんだ。
高いセッターを強みとして生かす
1年生ながらオレンジコートを2試合経験した三谷も「今、一番日本で強いと言われているチーム。楽しかったし、勉強になりました」と白い歯を見せた。プレーでも前日5日よりは硬さがほぐれたのか、ツーアタックを2度決めるなど、持てる力を存分に発揮。「自分は身長が高い(セッター)。なので、そこは強みとして、これからも生かしていきたい」と力を込めた。
「相手のセッターは2段トスの精度とか、リバウンドを取ってからの速いテンポで上げてくるトス(が正確だった)」と全国トップチームの司令塔の姿も目に焼き付けた。
技術を上げ自身やオーラを自分たちも
高校総体、春高と全国上位チームと戦えたことは1、2年生にとって、これ以上ない財産となった。遠山が「プレーや技術はもちろん上げないといけないけど、強い気持ちや自信、オーラを感じ取ることができた。そういうのを自分たちが来年できたら」と意気込むと、三谷も「自分たちよりまだまだ上のレベルがたくさんいる。それに負けないように」と、すぐさま新チームに目を向けた。三原隆佑監督(35)も「ベスト8目指して頑張ります」。3年生が残してくれた財産を、新チームに還元して、全国上位に食い込んでいく。