冬季スポーツ
2021/12/14 15:00

女子1500佐藤2大会連続の五輪確実も「悔しい部分ある」

女子1500㍍の表彰台に上がった(左から)2位の高木奈、優勝のボウ、3位の佐藤(ゲッティ=共同)

■スピードスケートW杯第4戦最終日

 スピードスケートのW杯第4戦最終日が12日、カルガリーで行われ、女子1500メートルで3位に入った佐藤綾乃(25、ANA、釧北陽高出)が2大会連続の五輪出場を確実にした。また、同種目に出場した高木菜那(29、日本電産サンキョー―帯南商高)は2位、男子500メートルで村上右磨(29、高堂建設)が33秒99の好タイムで2位に入った。

 厚岸町出身の佐藤が、18年平昌五輪に続き2大会連続の五輪出場を確実にした。前回は国内の代表選考会を経て獲得した五輪切符。今回はW杯で3度表彰台に上がり、日本スケート連盟が定めた基準を満たした。
 女子中長距離の絶対エース・高木美帆(27、日体大職、帯南商高出)の背中を追い、着実に成長を遂げてきた佐藤。W杯第2戦(ノルウェー)の1500メートルで3位に入ると、第3戦(米ソルトレークシティー)は2位で自己ベストも更新。12日の第4戦でも表彰台を確保した。
 高木美が不在のレースでの3位に「悔しい部分も、もちろんある」としながら、「W杯4戦目を迎えて、疲労もかなりたまっているところでこの結果を出せた。本当に力が無くなるまで出し切れたことは、かなり大きな収穫になった」と手応えを口にした。
 現状の選考基準では、年末の代表選考会(長野)に出場すれば北京五輪出場が確定する。平昌五輪は団体追い抜きで金メダルを獲得したが、3000メートルは8位、マススタートは予選敗退。2度目の五輪は個人種目でもメダル獲得を目指す。

菜那1500で初の表彰台

 高木菜が1500メートルで初めて表彰台に上がった。W杯開幕直前の合宿中に新型コロナに感染し、第1戦を欠場。第2戦から復帰すると、この日は優勝したブリタニー・ボウ(米国)に0秒01差に迫る好レースを披露した。「悔しいところもあるけど、前回より全然いいレースができたと思う。最初に(飛ばして)いっても最後まで持つ脚が、今はできているんだなと思った」と振り返った。

男子500村上本領発揮33秒台3位

 国内最高記録保持者の村上が本領発揮だ。500メートルで3位に入った10日のW杯に続く表彰台。2戦連続で33秒台をマークし「(好レースを)2本揃えてこそ調子を戻した証拠になると思っていた。それに関してはすごい収穫」とうなずいた。
 W杯開幕直前の合宿中に転倒し、背中と左腕合わせて7針を縫うけがを負った。その影響で第3戦を終えて表彰台はゼロ。その間に新浜と森重が五輪出場を確実にした。
 男子500メートルの五輪出場枠は残り1枠。代表選考会に向け「いろんな細かな点で、まだいけたなという点がある。そういったところはちょっと修正が必要」と話した。

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