高嶺朋樹「札幌に戻ることが一番良い」 古巣復帰の理由、代表入りへの思いは…
加入会見後に道スポの取材に対応
ベルギー1部リーグ・コルトレイクから北海道コンサドーレ札幌に完全移籍したMF高嶺朋樹(27)が6日、札幌・大和ハウスプレミストドームで記者会見を行った。
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会見後には道新スポーツデジタルの取材に応じ、異国で得た経験や古巣復帰への思いを語った。
慣れ親しんだ赤黒ユニで決意表明
北海道の冷たい空気が、心地良い。慣れ親しんだ赤黒のユニホームに袖を通した高嶺は「身が引き締まる。またここから頑張っていきたい」と、胸に抱く決意を言葉に乗せた。
異例とも呼べる移籍の裏には、古巣への強い愛着があった。今季の戦いの舞台はクラブにとって9年ぶりのJ2だ。ベルギー1部リーグで19試合に出場したレフティーは、多くの選択肢を持つ中で、あえて故郷のクラブ入りを決めた。
札幌をJ1に戻してタイトル獲りたい 代表を目指す上では…
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「他のチームもありましたけど、札幌から声が掛かって具体的に契約が進んで、自分で決断しました。J2っていうところに引っかかりはあったけど、札幌をJ1に戻してタイトルを獲りたいと思っています」
クラブ愛を貫く一方で、変わらない夢もある。高嶺は日本代表入りを目標に掲げて、2022年オフに柏へ移籍。侍ブルーへの憧れと情熱を持ち続け、昨夏には海を渡った。
代表選手の大多数を海外組が占める現状において、ヨーロッパを離れるデメリットは当然、存在する。ベルギーでの活躍があれば欧州でのステップアップも十分に可能だったが、セオリーに反する道を行くことが最善策と信じている。
「ベルギーではスタメンで試合に出て、プレー時間も長くもらえていた。まだ(欧州で)プレーする考えもありましたけど、年齢も含めていろいろ考えた結果、札幌に戻ることが一番良い、と。日本代表を目指す上では、J1の舞台に戻らないとスタートラインに立てない。何としても1年で戻るという思いです」
ベルギーで心身共に成長
J1復帰と日本代表―。2つの大願を成就するため、培った豊かな経験を札幌に還元する。ベルギーでは練習から勝ち負けにこだわるストイックな姿勢や、激しく自己主張する外国人選手たちに揉まれることで、心身共にたくましくなった。
タフネスさを増した背番号6は、J2から再出発するクラブに新風を吹き込み、大きな期待に応えてみせる。
「チームもサポーターの皆さんもJ1昇格を目標にしている。俺はやれることをやって、ピッチの上でパフォーマンスを発揮したい。監督が代わって戦い方も変わると思う。まずは監督の求めるサッカーを理解して、自分の能力を出していきたい」
一見すると遠回りに見える道も、結果次第で最短ルートになり得る。使命に燃える27歳は、故郷の街で夢を追う。