《平川弘のCool Eye》高嶺の復帰は頼もしいが疑問点も多い
なぜJ2の札幌へ戻ってきたのか
MF高嶺がベルギーから札幌に戻って来た。コルトレイクでもそこそこゲームに出ていたと思うが、どうしてJ2の札幌だったのだろう?
ペトロヴィッチ監督が高嶺の希望である前めのポジションでの起用を認めなかったことで柏へ移籍したという経緯がある。柏が海外への移籍を後押ししてくれるということも大きかったのだと思う。ペトロヴィッチ監督がいなくなったことと、札幌がJ2に落ちてしまったことへの責任感だろうか?
それにしても欧州からJ2というのはどうしても考えにくい。日本代表を目指すと公言していた高嶺にとって札幌に在籍することは遠回りのはずである。
男気だけでは片付けられない 完全移籍の資金を捻出するために…
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将来性のあるMF近藤も責任を感じて札幌に残留したが、高嶺の加入は男気だけでは片付けられない。今回の移籍は完全移籍ということでお金も掛かっている。その資金を捻出するためにFW菅やMF駒井を切ったのだろうか? であれば菅は契約満了ではなく移籍金を取るのが普通だろう。
まあ、外野がとやかく言っても仕方がない。高嶺の表向き? の優等生、男気コメントは鵜呑みできないが、彼の復帰を喜ばないサポはいないのだから。本人が望む得点に絡めるポジションで使ってあげたい。
当然、岩政監督はボランチ、トップ下での起用を考えているはずだ。DF大﨑、MF荒野、宮澤、深井、DF馬場、MF田中克、誰と組んでも高嶺はバランスを取れるし球際の強さは変わらない。ベルギーで対人の強さに磨きが掛かったのでは。J1よりテンポが速く、フィジカルがものをいうJ2を戦うには高嶺の中盤での強さは頼もしいかぎりである。
鈴木が抜け前線はどうつくっていくか
FWサンチェスとかFWバカヨコなど、昨季途中で補強したアタッカーは使うのだろうか? 途中で売却するのでは? FW鈴木が抜けた前線はかなり早くからベースをつくってゲームで試していかないとチーム戦術に影響が出てしまう。
久しぶりにFW中島が復帰し、彼のプレーが見られるのは楽しみだ。少しは大人になったのかな? これまた久々だった昨季最終戦でのFW金健熙のプレーは良かった。岩政監督が前線に誰をチョイスするのか非常に興味深い。