ファイターズ
2025/01/08 18:15

《SHINJOの信条》ソフトバンクのファンたちは心から喜べるのかな。正直、獲りに来てほしくなかった

2025年のスローガンを背に取材を受ける新庄監督=撮影・桜田史宏

■スタッフ会議(1月6日、千葉・鎌ケ谷スタジアム)

―2025年スローガンのデザインが決まった
「ビジョンに映ったら、きれいな感じになると思う。大航海は続く。去年、最低でもクライマックスに行くという目標を掲げて、イメージ通りに行けて。最終的にはソフトバンクに負けてしまって。その借りを返す、ではないですけど、その続きを今年、やれたらいいかなと。今年の目標も最低でもクライマックスに行くという気持ちの方が選手も、そんなに気負わなくていいし、今年のように自然体でやったら、あそこの場所に行けると思うので。大航海は続くということで」

―監督就任4年目に。昨季は若手が躍動。今季は選手に何を期待するか
「去年、田宮くん、水谷くん、水野くん、レイエスを含め、スター候補と呼ばれる選手が、全国的にもちょっと名前が知れ渡って。新たに今年はピッチャー2人、野手3人。5人、スター候補がつくれたら、なんだファイターズは、何人出てくるんだよと。なんだ、このチームは、という状況をつくれたらいいかなと。毎年、新しい選手が出てくるチームは魅力があるし、そこを目指していきたいなと思います。名前はちょっと伏せますけど」

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―新戦力として福谷、古林が加わった
「正直、福谷くんに関してはそこまで映像を見ていないので。33歳かな。もうベテランだし、コメントを聞いていてもはっきり物事を自分で決めて突き進むような性格だと思うので。マウンド度胸というところで期待したいですね。あとはもう本当に見て、先発で行けそうとか、中とか抑えとか、ちょっと見て話し合いながら決めていきたいと思います。古林と孫易磊に関しては台湾で試合があるんですけど、1戦目に古林を先発させて、2戦目に易磊を先発させて。長くても3回ぐらい。8回いきたいと言ったらダメって言われた(笑)。まだ早いと。最長でも3回。めちゃくちゃ盛り上がると思うので。台湾は僕、行ったことないのですごく楽しみにしています」

―新人合同自主トレがスタート。新人への期待は
「高校生が多いじゃないですか。僕が3年間、つくり上げた(チームの土台にあり)、即戦力を取らない、というところのうれしさ。そんなに慌てなくても勝てますよ、というチームをつくり上げられたことはうれしい。3、4年後に今年入った選手も加われば、すごくいいチームになると思う。勝ち続けられるチームができ上がっていくと想像しています」

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―スタッフミーティングではどんな話を
「キャンプの振り分けです。僕が見たい選手。ファームの方で鍛え上げてほしい選手の振り分けをして。そこがメインですかね」

―実戦は早いか
「紅白戦は第1クール最終日かな。国頭から始めて。練習より実戦で選手一人一人の動きと目を見たい、というタイプなので。初日から始めようと思ったんですけど、もう4年目だし、だいたい選手も分かってきたし。最初の紅白戦は若い子中心ですけどね」

―開幕投手、4番、抑えの発表があった。ほかに決めていることは
「決めていること…。正直、3年間の脚本しか考えていなかったので、4年目のプランは全く決めていないです。ただ、さっきのミーティングでも話をしたんですけど、3年間は自分のことで精いっぱいで。アナリストとかトレーナー、トレーニングコーチと話をする機会が(あまりなかった)。僕、ずーっと映像を見ていたので。そういうところでアナリストの方たちと食事にしても、会話にしてもまた、プラスになることが(多い)。今までほとんど、聞いていないというか、聞く耳を持てない状態というか、いっぱいいっぱいだったので。ちょっと余裕ができたので、そういうところでさらにいいアドバイスをもらって、強いチームをつくり上げられたらいいかな、という話し合いはしました」

―今年はへび年。どんな1年に
「へび…。僕のおやじ、へび年でした。でも大嫌いでした、へびは。ちょっとピンと来ないかな(笑)」

―今年はキャンプ後に台湾へ行くスケジュール
「去年、ジャイアンツさんが行っている試合を見て、なんでファイターズではないんだと。すぐ、球団の方に来年はファイターズを台湾のみんなに見てほしいと。結構、ファイターズファンが多い。陽岱鋼くんに始まり、王柏融、つながりがものすごくある。今年も古林、易磊という素晴らしいピッチャーが一緒のファミリーとして戦っていく。というところですごく楽しみです。(飛行機で)4時間ぐらい? 3時間ぐらい? 6時間を超えると俺、首を寝違えるので嫌なんですよ(笑)。ちょうどいい移動時間」

―4年目の脚本は準備していなかった。キャンプはどういう時間にしたいか
「4年目の脚本としては僕、海外に住んでいるはずだったんですけど、それがなくなって。4年目のシーズンは、アナリストとかトレーナー、トレーニングコーチ、フロントも含めてみんなで協力し合って一つになって世界一のチームをつくり上げられたらいいかな、というイメージはあります」

―全体のコミュニケーションを密に
「うん。でも結局はグラウンドに立つ選手が打って走って点を取ってくれたら勝ちますからね。ピッチャーがいいボールを投げて抑えてくれたら勝つので。選手に引っ張っていってもらいたい4年目ですかね。俺たちを連れて行ってくれ、優勝という港まで。そういう気持ちはあります。僕たちに任せてください、と清宮くんも言っていたので。ボスを男にすると。(キャンプ直前に)けがをしないことを祈っています(笑)」

―福谷は抑え候補か。先発は揃っていそう
「先発は古林も。もしかしたら易磊も入ってくるかもしれない。あと細野くんも」

―福谷は後ろの可能性が高いか
「いや、見てみないとちょっと分からない。すごいゴロを打たせるピッチャーだったら、先発として期待できるだろうし。経験もあるだろうし。俺、あまり見ていないんですよね」

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―パワーピッチャーの印象も。頭脳派でもある
「言葉の頭の良さって、結構いるんですよ。本当の中身はどうか分からない。それは接触してみないと(笑)。北山くんはいいことを言うんですけど、意外と抜けているから。サインプレーでも忘れるタイプなので。ちょっと性格は会ってみて、いろんなコミュニケーションを取って。(信頼関係は)3、4カ月でつくれるものではないから。福谷くんとはいろいろ会話をしながら探っていきたい。でも、よく来てくれましたよね。うちのチームが分からないと。最高の褒め言葉ですよね。そういうチームを目指していたし。天井が見えない、どういうチームなんだろう、という楽しさもあって、来てくれたと思うので、すごくうれしいコメントでしたね」

―孫易磊の成長具合は
「いやもう、1年目のブルペンからトップレベルでしたよ、真っすぐに関しては。ただ、ちょっとシュート回転のボールが多かったかなと。映像で見ている限りでは。でもそれを生かしてシュートをわざとかけるピッチャーになっても面白いかなと。幅が広がりますからね。シュートがえぐるように。それがあるだけでも、バッターとしてはものすごく嫌なので。若いし、怖い物知らずでしょ。そういう面でも早く(背番号を)2桁にしたいという思いはありますね」

―キャンプは1軍で見たいか
「見たいですけど、まずは国頭から。球団としては、さあ1軍で投げられるぞという時期に2桁に変える考えがあると思う。去年の柳川くんの時、4カ月ぐらい早めたので、僕が。正解でしょ。正解なんですよ。早く変えてあげた。チャンスが増えるわけですから。3桁で練習しても気合が入らないでしょ。2桁ではないのに今、活躍したってどうせ上がれないだろ、という気持ちに俺はなるから。2桁だったら、すぐ呼ばれて、あしたエスコンで投げられるチャンスがあるじゃないですか。だから早めに2桁にしたい、というところはあります。相談しながらですけど。気持ちが強そうな子なので」

―台湾の試合はテストの要素も
「いや、盛り上げですよ。どれぐらい盛り上がっているか、分からないですけど。本人に聞いてみようかな、どれぐらい投げたいか」

―オフの補強はどう感じているか。1年前と比較すれば、おとなしく感じるが
「うーん、それだけ揃ったということでしょ。取らなくていいくらい。補強してもしなくてもプロ野球の世界はみんなうまいから。どう転がっていくか、分からないですよね。それも楽しみの一つだし。さあ、どれだけ選手たちがやってくれるか。まだ一人前にはなっていない選手がたくさんいるから。一人前になる段階でどれだけ伸びるか、見てみたいですね」

―キャンプの臨時コーチ招へいは
「ないですね。もういいでしょ。なんか(やり投げ女子の)北口選手の話題が出ていましたね。投げ方のコツというか、力の入れぐらいとか、もしかしたら参考になるポイントがあるかもしれない。面白いんじゃないですか」

―スター候補を新しくつくると。イメージは
「イメージは。さっきのミーティングでは言いましたけど。(候補は)ピッチャーが7、8人かな。野手は6、7人の名前をはっきり言わせてもらって。そこで名前が挙がらなかった選手はまだまだかな。はっきりさせたいタイプなので」

―そろそろ野球モードに
「いや、まだ」

―他球団の補強は見ているか
「見ていますよ。あまり他球団は気にならないかな。三森くんが横浜に行った。いい選手だったので、いいなと思いましたけどね。嫌らしいバッターじゃないですか、足も速いしね」

―上沢がソフトバンクに移籍した
「2年間、彼と一緒にやって。ああいう決断を彼がして。ちょっと育て方が違ったのかなと。ああいう決断をされたのはすごい悲しいし、一緒にやりたかった。もう1年、こっちでお世話になったファンのためにも、とんでもない活躍をして、さあどうぞ、どこにでも行ってください、あなたの自由ですよ、というところを期待していましたけどね。でも、もう終わったことじゃないですか。いないものはいないので。とにかく負けない。彼が投げる時はファンのために負けない野球をしていきたいです、間違いなく」

―期待してアメリカに送り出していた
「アメリカに行っている間もやりとりはしていたし。寂しさの方が強かったかな。あとは(今後、ポスティング移籍する選手が)その流れになってほしくないなと。プロ野球自体が。今年、ポスティングで行く選手たちが、あまりいい活躍ができなくてソフトバンクに行く、という流れになった時、福岡のソフトバンクのファンたちは心から喜べるのかなと」

―ルールの問題も
「そこは正直、(ソフトバンクに)獲りに来てほしくなかったですね。上沢くんに関しては。もう1年待って、プロ野球のために、ファイターズにお世話になったので、そこで活躍して。(ソフトバンク側は)さあ、(次の年に)何十億も出して穫りにいきますので、活躍を見せてください、という形の方が僕はベストだったんじゃないかな、という思いはありますね。でも、彼なりにいろいろ迷っての決断をしたわけですし、とにかくうちは負けない。打ち崩すという気持ちは、ファンのために持ち続けて戦っていきたいですね。全然、投げてこなかったりしてね(笑)。いや、それでもいいんじゃないですかね」

―2カード目の本拠地開幕カードがソフトバンク戦。そこで対戦も
「それは小久保監督に聞かないと分からない。伊藤くんと投げ合いをしても面白いんじゃないですか」

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―SNSのフォローを外して
「まあ…。初めて外したんじゃないかな。ちょっと悲しさが強くて会話をするより先に、外しておこうと思って。でも人生、いろいろあるんでね。もう終わったこと、忘れましょう」

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