堀瑞輝 宮西自主トレに悲鳴も「40歳になる人に負けていられない」 今季の目標はインドア派脱却!?
雪が舞う寒空の下で過酷メニュー
日本ハムの堀瑞輝投手(26)が10日、 兵庫・関西学院大でチームの先輩・宮西尚生投手(39)らとの合同自主トレを公開し、過酷なメニューに悲鳴を上げた。ときおり雪が舞う寒空の下、約1時間の坂道ウオーキングに始まり、50メートルダッシュ20本、ポール間走、約5キロのランニング、ブルペン投球などをこなし、何度も顔をゆがめた。
走るのは一番嫌いだけど
〝チーム宮西〟には今回で6度目の参加だが、「毎年のようにしんどいです。常に寝ても回復しきっていない状態です」と、厳しさに慣れることはない。もともと走り込みは不得意で「本当に嫌いです」と本音をこぼす。それでも「自分の中では走ることが一番嫌い。でもここに来ると、やらざるを得ない状況になって、キャンプにしっかりした状態で入っていける。すごくいいなと思っています」と、あえて逃げられない環境に自らを追い込んでいる。
まだ盗めるところがある
高卒ドラ1で入団し、今季でプロ9年目。酸いも甘いも知り、「(宮西から)技術面で言われることは少なくなった」と、成長を感じている。しかし、師匠からの卒業はまだ考えていない。「まだ見て盗めるところがあるなと。その思いで(自主トレを)お願いしています」。前人未踏の400ホールドを達成したレジェンド左腕を間近で研究できる環境を、存分に生かすつもりだ。
「もう一つの武器を」
昨年、宮西は改良したチェンジアップを武器に、19ホールドをマークするなど1軍の戦力として躍動した。鉄腕の進化は、後輩左腕の胸を打った。「しかも、あれだけ真っすぐとスライダーにこだわっていた人が、チェンジアップを取り入れてあそこまでいけるんだったら、自分も何か、もう一つの武器を、という考えには至りました」と大きな刺激を受け、新たにフォークを球種のレパートリーに加えようと練習中だ。
行きたい場所がないから引きこもる ハマる何か目的を…
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野球に打ち込む一方で、今季のプライベートの目標には〝脱インドア派〟を掲げた。「ちょっとオフ(休日)の過ごし方を改めていきたい。基本的に家から出ないし、ゲームをしたり、という過ごし方をしていたので、もうちょっとだらけないようにしたい。行きたい場所がないんですよね。ないから家に引きこもっている。何とか休みでも外に出て、もうちょっとアウトドアになれるように頑張りたい。本当に家から出ないから。今年もほぼ出ていない。オフもそうだし、シーズン中の休みの日とかもほぼ出ていないので。もうちょっと、さすがにアウトドアにならないとダメかなと」。
サウナは水風呂が嫌い
ただ、具体案はまだ思い浮かばないようだ。誰かを誘うという案に対しては「それが嫌なんですよね。出るなら一人で出たい。ふらふらしたいんですよね」と否定し、「目的がないんですよ。なんかないですか? 外に出る目的とか」と報道陣に逆取材。最近はサウナにハマる選手が多いという提案を受けるも、「あ、無理っす」と即答。「サウナが嫌いというか、水風呂が嫌いなので、行きたいとならない」と首をひねった。
プロ野球選手の定番の趣味はゴルフと釣り。「父さんが最近、バス釣りを始めていたから、バス釣りもいいな」と後者に関心を示したものの「スポットを知らないしな。どうなんだろう。してもいいかな。釣りだったら一人でも無心でできるかな。外にも出られるし。ただ朝が早いんですよね」と煮え切らなかった。
今年は1軍で完結できるように
外出の目的は見つからなくても、野球の目標は明確だ。「ここ数年、1軍で全然投げられていない。たまに投げさせてもらっても結果を出せない、みたいなシーズンばかり。何とか安定したピッチングをして、もっと投げさせてもらって、1軍で始まって1軍で終われるようにしたい。リベンジ、見返す…。本当にここ数年は良くないことばかり続いていたので、そこをしっかり取り返せるようにやっていきたい」と力を込めた。
先輩を超えることが恩返し
入団以来、宮西の大きな背中を追ってきた。しかし、いつまでも背中を見ているわけにはいかない。先輩を超えていくことが、これまでの多大な恩に報いることにもなる。「(宮西より1軍で)投げなきゃいけないですよね。もう40歳になる人に負けていたら(ダメ)。自分も27歳になる年で本当に後がないので、もっとしっかりやらないといけない。あの人、恩返しを求めているのか分からないですけど。あの人に負けないぐらい、負けてちゃいけないので、しっかりとやりたいなと思います」。2025年、堀の逆襲が始まる。