コンサドーレ
《こぼれ球》荒野拓馬式後輩の鍛え方
無邪気な31歳と、寛大な心で全てを受け入れる19歳。あまりにも違いすぎるキャラクターが織りなす日常は、聞いているだけで面白い。
沖縄1次キャンプの宿舎では、大多数の選手たちが2人部屋で生活を共にしている。
荒野が相棒に選んだのは、高卒2年目の出間だ。その理由を問われると「思努が一番楽だから指名しました」と簡潔に説明し、不敵な笑みを浮かべていた。
長丁場のキャンプに向けて、前主将は密かな計画を企てていた。初日から作戦は実行されており、「気持ち良く寝ているところで『飯だぞ!』って言って、たたき起こしました。毎日1個はイタズラを仕掛けようと思っています。彼のメンタルトレーニングを含めて、良いキャンプにしてあげたい」と、ありがたい(?)精神鍛錬法を熱く説いた。
さて、出間の反応は。記者が尋ねてみると、愛くるしい笑みを浮かべて「(イタズラされることを)期待はしてないけど、嫌ではないです」と、あっけらかんと答えてくれた。
「この前、拓馬さんの後に、すぐ僕がシャワーに入ることがあって…。シャワーを出しっ放しにしてくれていて優しいなぁって思ったら、温度がめちゃめちゃ高かった。『熱っつ~!!』って言ったら、外から大きな笑い声が聞こえました。上手いリアクションができてます(笑)」
その肝っ玉、さすがはFWである。ダイナミックなプレーが持ち味のストライカーはきっと、ゴール前でも落ち着き払ったプレーを見せてくれるはず。メンタル強化の成果を、来たるシーズンで発揮してほしい。