田中宏武 得意の左でレギュラー獲りへ 指揮官にも直訴「そこが一番、自分の特長を出せます」
【コンサドーレ沖縄キャンプ】
■1月16日、沖縄・恩納村
沖縄で1次キャンプを開催している北海道コンサドーレ札幌のMF田中宏武(25)が16日、プールでリカバリー調整(疲労回復のための軽い練習)を行った。
プールでリカバリー調整
前日15日に実施された今季初の対外試合では、左サイドから数多くのチャンスを演出。決定機を生み出せる背番号30はベストコンディションを維持し、首脳陣へ猛アピールを続けるつもりだ。
大卒4年目。勝負の年と位置づけるシーズンへ向け「年齢的にも若手ではないので、しっかり結果を残したい。チームがJ1に上がることもそうだし、個人としても活躍できればいい」と、静かに心を燃やしている。
前日の練習試合3本目に左WBで出場
30分×3で行われた15日のFCセリオーレ戦では、3本目に左ウイングバック(WB)で登場。開始早々に中島のヘディング弾をアシストすると、その後も鮮やかなスルーパスで好機を演出するなど、随所で光るプレーを見せた。
ミシャ政権の昨季までは右サイドを主戦場としていたが、新体制となった今季は慣れ親しんだポジションで定位置取りを狙う。「札幌に入ってからメーンは右だけど、大学時代までずっと左だった。右もできた方が選手としての価値が上がると言われてきたけど、もともと左の方がやりやすい」
岩政監督も昨季までの映像を確認した結果…
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こだわりの左は、自らが最も輝ける場所だと自覚している。キャンプ期間中に行われた岩政監督との面談では「そこが一番、自分の特長を出せます」と直訴した。昨季までの映像を繰り返し確認した指揮官も『右だと、ちょっと窮屈に見える』と思惑は一致する。
左は見え方や景色も違って選択肢が増える
「カットインからのクロスも、縦に行ってクロスを上げるのも得意。右は縦一辺倒になって、去年も一か八かのシーンが多かった。左はボールを隠しながら運べる。見え方や景色も違って選択肢が増える。右をやることもあると思うけど、今は左でアピールを続けたい」
現場トップの交代が及ぼす影響は大きく、田中宏は横一線から始まる競争をポジティブに捉えている。
「ギラギラした部分を持っていたい」
「札幌特有の仲の良さはあるけど、その中でもギラギラした部分を持っていたい。今年は良い選手がどんどん使われる印象。練習の1個1個から、常に100%の準備をして臨みます」
新戦術は日を追うごとにチーム全体へ浸透し、選手たちは確かな手応えを感じ取っている。
ゴールとアシストで2桁に「それぐらいの活躍を絶対に」
「局面の打開の仕方は、今年の方が細かく突き詰められている。それを自分たちが表現できるようになれば、ワクワクさせられるサッカーができる。個人としてはゴールとアシストで2桁に乗せたい。それぐらいの活躍を絶対にします」
左サイドで脅威を与える存在が、札幌の攻撃を活性化させる。