柳川大晟が開幕ローテ〝第6の男〟に名乗り「自信、あります」 帰省時は実家で焼肉無料食べ放題
昨季は支配下昇格して8セーブ
日本ハムの柳川大晟投手(21)が16日、鎌ケ谷で自主トレを行い、初の開幕ローテーション入りへ意欲を示した。育成入団ながら、昨年5月に支配下昇格を勝ち取り、高卒3年目で8セーブをマークした成り上がりの逸材。4年目の今年は勝負の場を先発に変え、厳しい競争に立ち向かう。
先発ローテ6枠のうち4人は当確
先発ローテは、通常6人。すでに開幕投手には金村が指名され、2カード目の初戦は伊藤に決定済み。実績十分の加藤貴、山崎も当確で、残る2つの椅子を巡る争いは熾烈を極める。191センチの長身右腕は「ライバルが多いですね」と覚悟しつつ、「チャンスはある。 自分がちゃんとやれば、投げられると思うので。自信、あります」と、堂々名乗りを上げた。
新球チェンジアップが仕上がり抜群
自信には、三つの根拠がある。一つは、新球チェンジアップの仕上がりが抜群に良いこと。「チェンジアップ、めっちゃ良い感じです。カーブ、カットボール、シュートも練習してますけど、チェンジアップが一番良いです。安定してきました。早く試合で投げたいです。135キロの真っすぐです」。自主トレ中にキャッチボールを行うことが多い福島も「柳川のチェンジアップはすごいです。本当に真っすぐの遅い球で、金子さん(2軍投手コーチ)みたい」と驚くほど。最速157キロの直球が武器の右腕に、球速差のある持ち球が加われば、打者への脅威は大きく増す。
フォーム修正で不調時も安定感
二つ目は、投球の安定感向上。昨年、直球がうなりを上げる好調時は1軍の主力クラスとも対等に勝負できていた一方で、課題は好不調の波が大きいことだった。今オフは課題改善に着手し、フォームを改良。「(投球時に)足を着くまでの動きにバラツキというか、悪いクセがあったので、そこをずっと意識してやっています。今はフォームが自分の中で安定してきて、去年みたいに良い日と悪い日の差があんまりない」。この日は今年初めて、捕手を座らせてブルペン投球を行い「良い感じでした。真っすぐが良くて、7、8割の力感で体感145キロぐらいは出ていたと思います」と手応えを口にした。
おみくじはプロ入り以来4年連続同じ
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三つ目は、運の良さ。初詣で引いたおみくじは、プロ入り以来4年連続で大吉だった。「本当に、ここまで順調に来ていると思います」。神様も味方につけ、開幕ローテ入りをたぐり寄せるつもりだ。
実家での〝無限焼肉〟最近は全て塩派
年末年始は大分・日出町で焼肉屋「元山(げんざん)」を営む実家に帰省し、〝無料食べ放題〟でエネルギーを蓄えた。「1人で、帰省中に3回ぐらい食べました。お客さんのメニューと同じものの中から、自分が食べたいものを紙に書いて出して、注文して。もちろん、お金はかからないです。めっちゃ良いです。(両親に)言ったら、いつでも食べさせてくれる。そんなに高くない店ですけど、3万円分ぐらいは食べたと思います。最近は、タレではなくて塩でしか食べていないです。カルビとかも、塩で食べています。焼いて、何もつけずに。それにハマっています」。
「あんたのおかげもあるやろ」
昨年の活躍は、両親を大いに喜ばせた。「学生時代はあんまり両親から褒められた記憶はないんですけど、今回はすごく褒めてくれました。『(CS進出は)あんたのおかげもあるやろ』みたいな。ちょっと言い過ぎですね(笑)。自分的にはまだまだだと思っていたので、そんな褒めないでほしいなと思っています。でもうれしいです」と照れ笑いを浮かべた。
先発の良いところ
柳川は先発転向のメリットの一つに、登板日が分かりやすいことを挙げる。両親や、応援してくれる人たちが自身の登板する試合を観戦に来やすくなるからだ。「友だちにも言われましたね。結構、去年も友だちが見に来てくれていたんですけど、そういうときは全然投げなくて。(リリーフは)いつ投げるか分からないので。そういうところも、先発だと良いですよね」。
福島に負けじと
昨季は目標に「1軍で10試合登板」を掲げ、見事に有言実行を果たした。今季は「5勝」としつつも、「(勝ち星は)自分ではどうにもできないこともある。福島は(昨季)何試合投げたんですか? 12試合か。じゃあ、『先発で15試合登板』ですね」と、同学年でともにローテの座を争う仲良し右腕をライバル視し、新たなターゲットも定めた。
初実戦はストレートで抑える
春季キャンプでの初実戦を今か今かと待ちわびている。「最初は多分、1イニングなのでそんなにいろんな球種は試せない。ストレートが一番自信のある球なので、そこがちゃんと投げられないと意味がないと思うので、ストレートでしっかり抑えられるようにしたい。なるべく早く1軍で投げられるようにしたいです」。まずは自慢の剛速球で、新庄監督のハートを打ち抜いてみせる。