今年に懸ける覚悟が行動に表れているのかもしれない。鎌ケ谷で自主トレ中の上原に年末年始をどう過ごしたか、聞くと「沖縄に帰りました。３１日は親戚の集まりがあったので、夜間に年が明けるギリギリまでウエートをして。１日も普通に動いていたので、休んだとか、練習を再開したという感覚は全くないですね」と明かした。

　１１月上旬に秋季キャンプが終わり、オフに突入したが、ひたすら練習を継続した。３月の誕生日を迎えたら３１歳。体の負担も大きいが「オフに入って丸一日、ゆっくりしたのは、おととい（１月１４日）が初めてでした。気づいたらここ（鎌ケ谷）に来ている（笑）。やらないといけないことがたくさんあって、時間がまだまだ足りない」と精力的だ。

　一つ、気になることがあった。上原は２３年オフに結婚。２４年オフに故郷の沖縄で結婚式を挙げた。シーズン中は多忙のため、オフは夫婦が一緒に過ごせる貴重な期間だ。

　差し出がましいが、家族サービスはしているのか、尋ねた。すると「どこにも連れて行っていないですね…。妻にオフらしいことをできていなくて申し訳ないと伝えたら『いいよ。勝手に自分で楽しんでいるから』と返されました」と教えてくれた。特殊な仕事を理解し、気遣ってくれるパートナーの存在は大きい、とあらためて思った。