《沖縄キャンプ・練習試合後》今は十数人というところを20、30人にしていくことが僕の仕事
【コンサドーレ沖縄キャンプ】
■1月18日、沖縄・金武町陸上競技場
▽練習試合(30分×4) 札幌1-1栃木SC(1-0、0-1、0-0、0-0)
札幌得点者:青木
沖縄で1次キャンプ中の北海道コンサドーレ札幌は18日、今季2度目の対外試合(30分×4本)をJ3の栃木SCと行い、合計スコア1ー1で引き分けた。岩政大樹監督(42)は、実戦を通して得た収穫と課題を確認。クラブはシーズン開幕へ向けて、順調に歩みを進めている。試合後の一問一答は以下の通り。
ー試合を振り返って
「まずまずかな。いろいろな教材が集まったゲームです」
ーゲームは計4本。どのような試みを
「始動してから10日ほどやってきて、Jのチームと対戦する中で攻守共にどんなことが出てくるか、というところですね」
ー手応えは
「十分に出てます。特に1本目は。あとは全員がそれを理解すること。サッカーがだいぶ変わってますので当然、理解して体で表現できる選手と、そうでない選手がいる。これはもう当たり前の話。それをゲームの中で確認できたのは良かった」
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ー流動的なポジショニング。迷いがある選手も
「それはいますよ。10日で分かる選手は相当、能力が高い。そういう選手もいれば、そうじゃない選手もいる。そういうものですから、不満を抱えても仕方がない。進捗のスピードは速いと思います」
ー攻撃の迫力が不足していた
「そこはお任せします。僕は評価に興味がないので。どういう現象を起こすかの繰り返し。僕は『攻撃的』という言い方はしていない。自分たちが意図的に崩して、プログレッシブにプレーすること。どのようにプレーするのかに対して今、選手たちはトライしてくれている。その現象自体は、たくさん出ている」
ー攻守一体を目指す
「攻守が分離している感覚が見て取れた。なぜ自分たちが、この攻撃の形をしていて、それがそのままプレスに繋がるのか。これもゲームの中で確認できること。これでみんなも、よく理解できる。ゲームの中で出てこないと、選手は分からないので。これまでと違う基準の中で攻守をする中で、当然起こりうるエラーがある。この辺を、より伝えやすくなると思います」
ー1本目は目指すサッカーができた。きょうのメンバー構成に監督はメッセージを込めたか
「メッセージは、そんなに込めてないです。残り2試合ありますし、熊本へ行ってからも2試合ある。全体の中でいろいろな組み合わせを見る。とはいえ、どこもスタートダッシュを狙って行かないといけない。バラバラにメンバーを組んで、チーム作りが間に合わないことがないようにしないと。その辺のバランスを見ながら考えました」
ー目指すサッカーの実現力がある選手が試合に出る
「それぞれの武器、スピードや技術、テクニックだったりパスをいかに組み合わせるか、というところから設計している。これがかみ合えば、より特長が出る。1本目のメンバーは、どんどん個性が出ている。それ以外のメンバーで、まだ理解が追い付いていなくて、自分の個性を出す段階まで行けてない選手もいる。もったいないと思うし、それを出させるための設計だよ、という話をずっとしている」
ーJ2優勝、J1昇格という目標がある。始まりより終わりで右肩上がりに成長できれば良い
「伸びしろはたくさんあります。大きな枠の中で、基準が変わっている。それを選手たちが身に着けたときに、かなり良くなるだろうと想像している。今は選手たちが、このやり方に前向きに取り組んでくれている。主力が特に、このサッカーをやりたいと思ってくれることで、チームをどんどん前に進めてくれている。今は十数人というところを20人、30人にしていくことが僕の仕事。それができれば競争は活性化するし、チーム力は上がってくる」
ー守備面ではフォワードのポジショニング、選手の細かな連動を指摘する声を飛ばしていた
「昨日伝えて、初めてやっていることもある。それまでは攻撃の練習しかしていなかったので。1本目のメンバーは、それを理解してやれている。それができればコンパクトに守備ができて、ボールを奪える。ゴールの形もショートカウンター。ボールの奪い方の設計は、昨年と大きく違う。それが理解できる選手と、全然入ってない選手がいる。ゲームの中で理解してもらわないといけないので、指摘をして何が違うのかを、まずは分からせないといけない。その作業をずっとやっていくだけ」
ー荒野、青木がゴールに絡んだ。2人は理解できている
「それは僕からではなく、見たままお伝えしてくれれば良い。攻守の大きな枠で、十数人は入ってる。あとは質を上げたり、イメージを合わせること。僕の場合は教科書を与えて、パターンABCではやってない。チームの約束事の中でプレーすると、選手はいろいろなパターンを見つけられる。それがこれから増えていく。僕はそれを見ながら楽しみたい。組み合わせによっては、それを見つけられない選手もいる。その場合は、アプローチを変えることも必要。今は、見計らいながらやってます」
◆18日のメモ ①14日の紅白戦中に右足甲を痛めたMF近藤と、13日の練習中に右ハムストリングスの張りを訴えたFW金健煕(キム・ゴンヒ)が今季初めて対外試合に出場した。②FWキングロード・サフォが練習試合3本目に相手選手と接触し、左膝を負傷した。③MFスパチョークが合流。別メニュー調整ながら、ピッチ上で笑顔を見せるなど元気な姿でチームに加わった。
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