コンサドーレ
2025/01/21 16:00 NEW

《平川弘のCool Eye》少しずつ見えてきた今季のカタチ

 

核となる位置へ入った二人への信頼度

 2月16日開幕の大分戦まで1カ月を切った。横一線からのスタートとなった沖縄キャンプでは、少しずつ今季の札幌の形が見え始めている。トレーニングマッチを数試合こなし、現時点での岩政監督の頭の中にある構想は3-4-1-2でトップ下にはMF青木を、3バック中央のリベロにはDF大﨑を考えているということである。この二つのポジションは肝になるので、青木と大﨑への信頼度は相当高いと言えるだろう。

パクミンギュをどう使うか

 その他のポジションだが、まずはウイングバック(WB)が気になるところである。今のところFW菅が抜けた左WBにはDFパクミンギュが使われている。昨季は3バックの左ストッパーが主戦場で、彼の能力が一番発揮できるポジションであった。パクミンギュはWBになるとアップダウンはできるが、崩しの最後の仕上げの部分でセンスが足りない印象があった。左WBで試されているMF田中宏の成長度と左ストッパーで使われているDF中村の出来次第で、パクミンギュの定位置は決まってくるのでは。

「フラットな競争」は表向きの発言 白井には結果を残す必要がある

 そして反対側の右WBだが、昨季は前線で使われていたFW白井が起用されている。岩政監督との面談で今季は右WBで勝負することになった。白井にとっては悔しい人事であったと思う。私にも経験があるが、選手にとってポジションはどこであれ、先発でゲームに出ることが一番。昨季のレギュラーだったMF近藤とポジションを争うことになるが、気持ちを切り替えて、結果を残すことが重要だ。

 岩政監督も昨年までの実績は関係なくフラットな競争を公言しているが、それは表向きの部分も多い。だからこそ結果を残す必要がある。近藤もケガで出遅れたが、結果を出して序列を挽回してほしい。

展開が速いJ2ではスパチョークも

 今季の新しいポジションであるトップ下だが、タイ代表の活動から戻ってきたMFスパチョークにもチャンスがある。今のところリードしている(?)青木はためをつくれて、そこでリズムの変化を加えられるタイプ。それに対してスパチョークは、そんなにボールをこねることなく自分が動いてスペースへ飛び出すなど、「ため、変化」という部分ではシンプル。逆に攻撃に速さを出せる存在だ。速いサッカーのJ2には向いているかもしれない。相手によってトップ下の選択も変わるだろうが、岩政監督の采配に注目したい。

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