《ハム番24時》1月21日
オフの自主トレ期間は、選手の性格がよく表れるように思う。ソフトバンク・柳田に弟子入りしている清宮幸や、広島・秋山の下に出向いている五十幡のように、他球団の選手とも積極的に交流し、合同自主トレを行う人。松本剛の下に石井、野村、細川が集うように、チーム内で切磋琢磨する人など、さまざまだ。
高卒5年目の根本は、昨オフまでは鎌ケ谷を中心に、一人で黙々と練習を行う選手だった。しかし、今オフはエスコンフィールドに拠点を移したことで、先輩から貴重な助言を授かる機会があったという。「基本は別々で練習していたんですけど、(伊藤)大海さんに、ちょっとキャッチボールを見てもらったりはしていました。僕はテイクバックで(ボールを握る左手に)力が入ることがあるので、そこで『手から上げる意識ではなくて、手首を意識してみて』と言われて、その感覚は自分にはなかったので、一つ引き出しにはできるかなと思いました」と、同じ道産子のエースに感謝しつつ、新たな発見を喜んでいた。
年末年始は例年通り、白老の実家に親戚たちが集結した。特に、いとこの子どもたちと過ごす時間は癒やしになったという。「年上のいとこが多いので、その子どもと戯れていましたね(笑)。2、3歳とか、6歳とか、お年玉もあげました」。プロ野球選手と認識している子もいたが、尊敬のまなざしが向けられるわけではないそうで「僕、Switch(任天堂のゲーム機)を持っているんですけど、使っていないんです。それを言ったら、会う度に『スイッチ送ってー』『早くスイッチ送ってやー』って言ってくる(笑)」。優しい〝おじちゃん〟は「(鎌ケ谷に)帰ってきたので、きょうかあした、送ります」とプレゼントを約束していた。
キャンプは2軍スタートが決まった。それでも、過去4年間の経験を生かし、焦らず先を見据える。「毎年、キャンプでは自分のペースでできなかったり、焦ってやる部分もあった。ゆっくりはしていられないですけど、焦ってもダメなので、今までやってきたことを続けてやれれば。けがせず、しっかりやることがテーマです」。清々しい表情から、オフの充実ぶりが感じられた。