〝チーム伊江島〟の2025年『松本賞』のノルマが決定! 松本剛、石井、野村、細川の目標は?
それぞれの設定と4人全員のノルマも
日本ハムの松本剛外野手(31)が主宰する自主トレメンバーで、19日に話し合いが行われ、2025年の『松本賞』ノルマが決定した。道新スポーツデジタルは昨年に続き、沖縄・伊江島を訪れ、各選手の目標を徹底取材。選手会長、石井一成内野手(30)、野村佑希内野手(24)、細川凌平内野手(22)が掲げる数字とは―。
昨年は達成者なく今年は全員クリアを
『松本賞』とは、松本剛が伊江島組のリーダー役を担うことになった2023年に設立。後輩たちが課題をクリアした場合、年長者の選手会長から、ご褒美を受け取れる。昨年は残念ながら、達成者が現れず。「まあまあ活躍したのはピン(石井)くらいじゃない。他はちょっと渋い成績だったから、ジェイ(野村)も僕も。ホソ(細川)もイメージよりは試合に出られなかったし。今年はそこはちょっと頑張りたいと思いますね」。
合同自主トレが終盤に差し掛かった19日夜、話し合いの場が設けられた。「みんなで話し合って、それくらいやりたいよねっていうところを、自分で言うけど、これくらい行ってほしいよねと話をしながら決めた目標なので、みんなが達成したらいいですよね」。昨季の成績などを加味し、ノルマが設定された。
【細川凌平】 50安打
プロ5年目のシーズンを迎える22歳は、昨季と同じ。「去年50安打にしてそれを達成できなかったので、もう一度、チャレンジです」。23年にはシーズン60試合出場を達成し、ゴルフクラブ一式を贈られている。「僕は一度、達成している。第1号達成者なので。次は何をお願いしようかなと」と意気込む。
今年のテーマは『決断と集中』。「例えばレギュラーを取るとか、チームが日本一を取るとか、自分が決めたもの、判断したものに対して、そのことに集中する。シンプルなことだと思うんですけど、それを徹底していけば、必ず誰も届かないところまでいけるのかなと思う」。自分を信じて、前に進む。
【野村佑希】 25本塁打
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新庄監督から「開幕4番」に指名されており、目標を本塁打数に設定した。「みんなで話し合って、変動するものより、増えていくものを目標として置いた方がとなった。4番を打つ上で、チームが勝つためには、4番がそれぐらい打たないと、という話と。僕のキャリアハイと、いろんなことを加味しながら話し合って決めました」。
昨季は打率.270、20本塁打を掲げたが、56試合の出場で打率.210、2本塁打と悔しい結果に終わった。毎年『松本賞』のノルマをしたためた色紙を自宅に飾っており、今年こそ悲願達成したい。
【石井一成】 規定打席到達
伊江島自主トレ2度目の参戦で、昨季と同様にした。「規定打席にしました。1回も乗っていないので、そこはずっと目標にしていた。年齢は30ですけど、全然、体も動きますし、若いヤツに負けたくないので。そこは1個の目標として達成して何か、買ってもらおうと思います」と鼻息は荒い。
石井といえば、昨季は栃木から北海道へ観戦に訪れた祖母が〝勝利の女神〟として話題になった。実家は米農家を営んでおり、「おばあちゃんがついた餅を伊江島に送ってもらって、それを焼いて食べています」。今年も〝おばあちゃんパワー〟は健在だ。
【松本剛】 打率3割
22年の首位打者が、復活を期す。「僕は打率3割というのをもう一回、目標にして。僕がクリアしたら、野村、石井、細川賞ということで3人から(プレゼントを)買ってもらえるみたい。いいもの買ってもらおうかな」と声を弾ませた。
ここまでオフの自主トレは順調そのもの。「本当に順調にいけていると思いますし、例年通りというか、しっかり動ける準備はできているかなというのはありますね」と手応えを口にした。
全員共通ノルマ達成でスタッフに還元
今年も練習をサポートしてくれるスタッフに還元する。4選手全員でノルマを設定し、達成した場合は、自主トレを引っ張る茂田井隆太トレーナー(28)へ感謝のプレゼントを贈る。松本剛によれば「4人で盗塁数トータル35盗塁と、WAR(大リーグで選手の総合評価を示す指標でWins Above Replacementの略語)をみんなで6.0。レギュラーで3人は最低でも活躍しないと無理という感じの数字です。あと1個が4人で400安打です」。
シーズン最後までワクワク感
三つのうち、どれか一つをクリアすればOK。昨年は巨人に移籍した郡を含めた5選手で「45盗塁」だった。「僕らのことを気に掛けてくれて、毎試合応援してくれているんですけど、去年は最後までワクワクできなかったと思う。何個か目標をつくっておいて、シーズン終盤までワクワク感というか、そういうのを出せたらなということでそれにしました」と思いを明かした。
沖縄本島からフェリーで30分ほどにある離島・伊江島には、キレイな球場に室内練習場、トレーニング施設と最高の環境が揃う。新たなモチベーションを胸に、4選手はハツラツと汗を流していた。