野村佑希の強い覚悟 「開幕4番」が伊江島で語った そばで見守る人たちの思いも
22日までチーム伊江島で合同自主トレ
日本ハムの野村佑希内野手(24)が強い覚悟を胸に秘め、練習に打ち込んでいる。
昨年11月の「F FES」で新庄剛志監督(52)から、今季の「開幕4番」に指名された。22日まで沖縄・伊江島で行われた松本剛外野手(31)らとの合同自主トレに参加。重責を担うことになった背番号5のそばには、温かく見守ってくれる先輩、トレーナーがいた。
主宰者の選手会長から期待のこもったゲキ
21日の練習中、こんなシーンがあった。三塁の守備位置でノックを受ける野村に、選手会長がゲキを飛ばす。「開幕サードで出ようよ!」。その声にグラウンドは活気づいた。
今年の伊江島組メンバーはリーダーの松本剛を筆頭に、野村と石井、細川の4人。午前中は全員でウオーミングアップ、守備、打撃などのメニューをこなし、午後からは各自がウエートトレーニングや自主練習に充てている。
充実の日々 「順調にきていると思います」
充実の日々を送り、22日で打ち上げた。
「体はかなり順調にきていると思います。11月、12月にやってきたことの精度を、より高めるというか。あとは外で打ったりとか、いろいろ変わった環境で練習する中、自分の体の状態だったり、技術の状態、心の状態。いろんな側面で自分のことを見られるか、というのは一つテーマにしてやっています」。野村の日焼けした肌に、充実感がにじんでいた。
2024年の雪辱を期す 「キーマンになるのは当たり前」
昨季は56試合の出場で、打率.210の2本塁打。悔しい結果に終わったが、ファンフェスティバルで「開幕4番」にサプライズ指名された。
チーム内では「今年のキーマンはジェイ」と期待の声が上がるが、当の本人は「4番を打つにあたって、キーマンになるのは当たり前のことなので」と冷静に受け止める。
求めるのは結果のみ 文字通り勝負の年
入団当初から4番候補と言われてきた。位置をつかめないまま、今年でプロ7年目だ。
「本当だったら、もう結果を残しておかないといけないくらいチャンスをいただいている。こういう時まで、そういう立場になっている自分に悔しさもありますし。今年は結果を残さないと、ポジション、年数でかぶっている選手も多いので。開幕4番に指名されていようが、いまいが、キーマンにならないといけない。なっていかないといけないと思うので、指名されたから、という特別感は出さずに結果をしっかり残せるようにしたい」
必要なのは周囲をも納得させられる活躍
誰もが認める4番として、春季キャンプでは結果が求められる。
「納得した上で出ないと、自分も不安ですし、周囲からもいい見られ方をしないと思う。今の状況でさえ、期待もたくさんしてもらっていると同時に、なにくそと思われている部分も少なからず、あると思う。9人しか出られないところの1ポジションを去年、結果を出さずに取っているので。それは絶対に口に出さないだけで、みんな。僕がその立場になったとしても思う部分がある。1年かけて信頼を勝ち取っていくというか。開幕戦もそうですし、いろんなことを納得させて、信頼してもらった上でいけるようにやっていきたい」