今川優馬 初実戦形式で達、福島から快音 練習中はホームラン封印 そのわけはー
今季初の実戦形式でヒット性連発!
日本ハムの今川優馬外野手(28)が3日、1軍キャンプ地の沖縄・名護で実戦形式の打撃練習に臨み、このオフに敢行した米国自主トレの成果を示した。
ライブBPで打席に入ると、若手先発候補の達孝太投手(20)、福島蓮投手(21)と対戦。150キロを超える直球にアジャストし、安打性の当たりを次々に飛ばした。
見せた対応力 「初めてにしては上出来」
シーズンさながらの剛球に一瞬、面食らったが、対応してみせた。
達から中前打、福島から長打性の2本を放った。「マジ? いきなり150キロかよ、と思っていたんですけど。タイミングの取り方を変えて、今まで感じていた150キロとは違うボールの見え方になっていた。初めてにしては上出来だったかな」と手応えを感じ取った。
アーロン・ジャッジの個人コーチから手ほどき
今年の1月には、多額の自費を投じて米国自主トレを敢行。アーロン・ジャッジ(32、ヤンキース)の個人コーチを務めるリチャード・シェンク氏の指導を受けた。
さまざまな理論、技術に触れる中で、ボールの待ち方に注力。長くボールを見て、コンタクトするよう打撃フォームの改良に着手した。
持ち味はサク越え! でも…「我慢ですね、今は」
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センターから右方向への強い当たりを増やすことに価値があった。
「バッティング練習でも今、ホームランを打たないようにやっていて。ずっと逆方向とか。とにかく低い打球を意識して。ホームランはいつでも打てるんだ、というふうに自分で言い聞かせて。我慢ですね、今は」。首脳陣の視点に立ち、より使いやすい選手になるため、確実性を高めていく。
ハードな練習でスピードもアップ
すぐには完成しない高難度の取り組みだが、ハードな練習をこなせるだけの体はつくってきた。裏付けはある。2日には室内練習場で20メートル走の測定が行われ、2秒94をマークした。1年前と比較すると、0.3秒縮まった。1軍メンバーの中でも、7番目に速い好タイムだ。
20代後半で走力が向上し「うれしかったです。たぶん、まだいけそう。このキャンプでちょっと絞れると思うんですよ。そうすると、もっとスピードが出てくるんじゃないかと。引き続きスプリントトレーニングを続けます。走って、躍動したい」と目を輝かせた。
例年にも増して激しい外野のポジション争い
今季のレギュラー争いについて、新庄監督は白紙と明言している。外野に目を向けると、1軍には松本剛、五十幡、水谷、万波、山口がいる。当然、本職が異なる郡司や野村が加わってくる可能性があり、2軍の国頭では浅間や細川も爪を研いでいる。
3月28日の開幕戦のグラウンドに誰が立っているのか、不透明だ。
厳しい戦いは百も承知 「チャンスが目の前にある」
今川は自らの立場を理解した上で、チーム事情を冷静に見極めていた。「実際、万波はほぼほぼ(レギュラー)だとして(残りは)2枠、チャンスがある状況は、そうないと思う。僕が入団した年なんて近藤さん(ソフトバンク)、西川さん(ヤクルト)、大田さん(引退)がいて、ほぼノーチャンスだったので。今はすごいチャンスが目の前にあるのでつかみ取りたい」
プロ入りの夢をかなえた過去と同様、道産子スラッガーは努力と執念で未来を切り開く。