ドラ1柴田獅子 二刀流の才能キラリ 打撃練習を視察の新庄監督が即「合格!」
打という名の刀は切れ味抜群!
二刀流で注目される日本ハムのドラフト1位ルーキー・柴田獅子投手(18)が4日、2軍キャンプ地の沖縄・国頭で室内フリー打撃に臨み、視察に訪れた新庄剛志監督(53)を驚かせた。
指揮官は1、2分見ただけで「合格!」と太鼓判。大物の予感漂うデモンストレーションだった。
首脳陣が見守る中で快音連発
〝御前打撃〟だった。現場と編成のトップが揃い踏みする中で、バットを手にした柴田がゲージに入った。コーチングスタッフが投げる球をノーステップのフォームで強振。鋭い打球を次々とネットへ突き刺した。
わずか3分、20スイングで指揮官を魅了
ひと目見て、新庄監督の表情が変わった。大きくうなずきながら「ナイスバッティング」と声をかけて拍手。すぐに、そばにいた栗山CBOに歩み寄り、意見交換した。わずか3分、20スイングで室内の出口に向かい「合格。もうこの本数で合格。素晴らしい。さすが」と大絶賛した。
監督に失礼!? 期待の逸材が見せた平常心
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3分2セットの打撃練習を終えた柴田は「急に監督が来られたのでびっくりしました。(褒められて)結構、頑張りました」と屈託なく笑った。
ただ、スイングしている間は平常心だったという。「意外といつも通り。きのうの課題をきょう克服するぐらいの感覚でやりました。監督に来てもらって普通というのは失礼かもしれないですけど、いつも通りの力を出すようにやりました」
〝大谷先輩〟でモチベーション上昇
今キャンプでも、打撃のルーティンを継続している。理想のスイングをイメージし、モチベーションを高める目的で、リスペクトする大谷(ドジャース)の打撃動画を視聴。「やってきましたよ、きょうも。(昨季、放った本塁打の)52本目を見ました。ホームラン集で検索して、たまたま一番上に出てきたので、これでいいと思いました」と明かした。
バットに表れる高い意識
打者としても非凡な才能を示すが、独特の練習法を取り入れている。「2軍」「3軍」と呼ぶ扱いの難しいバットと、フィットする「1軍」バットを練習内容に応じて使い分けている。
「ティーの時は3軍、ロングティーは2軍、実戦では1軍を使って、みたいな。(2、3軍は)細いので芯に当てるのがひと苦労です。それを打てるようになれば、1軍のバットも当たり前に振れるようになる」と青写真を描いている。
着実に力強く歩みを進める若き二刀流戦士
プロ入り初のキャンプでは、投手のメニューをメインにこなし、短時間の打撃練習を組み込んでいる。第1クールの4日間を終え、柴田は「だいぶ慣れてきたという感じです。まだ始まったばかりなので焦らず、やっていきたい」と静かに闘志を燃やした。
球団は早期の1軍昇格を考えず、長期的な視野で育成していく方針。大きな可能性を秘めた金の卵は、将来のファイターズの希望になる。