ファイターズ
2021/12/17 14:23

浅間ビッグボス流でGG賞奪取だ 今季外野手部門で5位

今季29年ぶりの受賞者なし 10度受賞の新庄監督から極意学ぶ

 ビッグボス流で来季こそゴールデングラブ奪取だ! 日本ハムの浅間大基外野手(25)が16日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主トレを行い、守りの名手に贈られる「三井ゴールデン・グラブ賞」獲得に意欲を見せた。今季は外野手部門5位に終わり、惜しくも初タイトルを逃した。同じ中堅手で10度の受賞歴を持つ新庄剛志監督(49)から守備の極意を学び、栄誉を手にしてみせる。

守備用手袋着用で「しっかり打球を追える」

 キャリアハイのシーズンを送ったプロ7年目。128試合に出場し、失策は「0」。それでも欲しかったタイトルには届かなかった。
 ゴールデングラブ賞の表彰式が行われたこの日、浅間は鎌ケ谷で黙々と汗を流していた。外野手部門で選考レースに名を連ねたが、荻野(ロッテ)、辰己(楽天)、柳田(ソフトバンク)に及ばず。チームも29年ぶりの受賞者なしに終わった。
 「今年は狙っていたので悔しいです。いろんな面で印象付けないと獲れないと思うので、(来年は)好プレーを見せていきたい」
 来季はビッグボス流を吸収し、念願の初タイトルを獲りにいく。主に中堅を守る浅間にとって、同じポジションで10度、同賞に輝いた新庄監督はこれ以上ないお手本だ。「そこまでいった人にしか分からない感覚、感性的なものがあると思う。すごく興味深いし、聞いてみたいところ」。積極的に話を聞き、貪欲に理論を学ぶつもりだ。
 すでにビッグボスからの“指令”を受けている。11月の秋季練習中、コーチを通じて守備用手袋の着用を勧められた。手袋に滑り止めスプレーを付け、グラブと密着させることでズレ落ちることを気にせず腕を振って全力疾走ができる。新庄監督自身も現役時代に使用していた方法だ。
 浅間はこれまで素手でグラブを付けていたが、「1月に(自主トレで)徳之島に行く。そのあたりになったらしっかり打球を追えるので、ちょっと試してみます」と、さっそく新庄流を取り入れていく意志を示した。
 指揮官が重視する守備の動き出しの部分でも「スタートはずっと意識してやっていた。捕手の構えた感じと、投手の投げた球に合わせて、ある程度予測して」と今季の実戦で得た経験が大きな自信となっている。
 大田のDeNA入りが決まり、西川も他球団への移籍が濃厚。浅間には外野のリーダーとしての役割が期待される。「そういう立場になるためにも、まずは自分の結果に集中してやりたい。今年以上に、来年は本当に大事」。ビッグボス新体制の中心選手となったその先に、黄金のグラブが待っている。
(近藤裕介)

若返り必死―混戦の外野定位置争い

 外野手争いは混沌(こんとん)としている。球団から来季の契約が提示されず、ノンテンダーになった大田はDeNA入りが決定。同じく西川は所属先未定も、他球団移籍が想定される。監督を含めて首脳陣は一新された。例年以上にチャンスは広がる。
 DHも多かった近藤は外せない戦力で、レギュラー当確。走攻守の三拍子揃った浅間がこれに追随する。万波のスイングスピードや五十幡のスプリント力は球界屈指で、台頭すれば、大きな武器になる。
 来日4年目を迎える王柏融は殻を破れるか。小技や右打ちにも定評がある松本剛も復権を狙う。道産子の今川はフルスイングが魅力。ユーティリティーの杉谷や、西武時代に2桁本塁打を記録している33歳の木村も虎視眈々と機をうかがっている。

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