女子IH日本代表〝スマイルジャパン〟いよいよ五輪最終予選 DF細山田「力を出しきれば結果はついてくる」
6日の初戦は13位フランスが相手
女子アイスホッケー五輪最終予選グループGが2月6日に苫小牧・nepiaアイスアリーナで開幕する。世界ランク7位の日本は6日の初戦で同13位フランス、8日に同20位のポーランド、9日の最終日で同12位の中国と対戦する。開幕前日の5日には、苫小牧市内で飯塚祐司監督(50)らが会見。この日、自動出場圏内の同6位にいたロシアが、国際連盟(IIHF)から25-26シーズンの国際大会除外が発表されたが、当初の予定通り、3戦全勝での突破を目指す。
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ロシア除外でも「3戦全勝」譲らない
1月23日から2週間の合宿。練習公開したのはわずか1日。異例の厳戒態勢で調整。相手の反則で数的有利になった場面での「スペシャルプレー」の確認に時間を割いてきた。2日には男子の強豪・苫小牧中央高から複数得点を奪うなど好仕上がり。副主将を務めるDF細山田茜(32)は「みんなが緊張感を持ちながら大会に臨むのをすごく楽しみにしている。いい感じで合宿を過ごせた」。初戦のフランス戦へ「サイズがある選手が多くて、スティックのリーチの部分が印象的。女子に中でも一番身長が大きい選手もいますし、そういうところはフランスの強み。あとは浮いているパックを叩く〝チップ〟の技術が高い」と警戒する。
「圧倒的にトップシードらしい勝ち方を」
この日、ウクライナ侵攻を理由にロシアの国際大会除外の継続が発表された。最終的には国際オリンピック委員会(IOC)が判断するが、もし日本がG組で最終予選を突破できなくても、五輪への道が残される可能性が浮上した。それでも飯塚監督は「ロシアが抜けたから行けるとかは全く考えていない。あくまで選手が口を揃えて言っているように、圧倒的にトップシードらしい勝ち方をしていくのが我々のスタイルだよね、というのは、合宿の初日に確認しました」。目の前の敵に一戦必勝で勝ち抜くことしか眼中にない。
カナダ生まれの細山田が背番号に込めた思いは…
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細山田が背番号に込めた思いを明かした。カナダ在住の日本人の両親の間に生まれ、5歳で競技を始めた。カナダ代表は叶わなかったが、ソチ大会のスマイルジャパンを見て、日本代表の道を目指して16年8月に釧路へ移住。クラブチームのダイシンでプレー。18年の平昌五輪で初めて日本代表入りを果たした。
チームメートの山根さんから受け継いだ「8」
その時から背番号はずっと「8」。その理由を明かしてくれた。「8」は来日時、チームメートの山根朋恵さんがソチ大会で背負った番号で「AK(エーケー)なら8番がいいよ」と譲り受けた。「朋恵さんがつけていた8番のリストバンドなどを受け継いでいた。朋恵さんがつないできた思いを、ここでもつないでいきたい」。ホーム苫小牧で歴史を途絶えさせるわけにはいかない。
大黒柱の床秦留可を負傷で欠くも一丸で出場権つかむ
北京五輪終了後、多くの中心選手が引退。今回23人中、五輪未経験は11人と半数を占める。世代交代が進む中、指揮官が「得点のチームの7割、8割くらい占めていた」という次世代の中心選手だった、FW床秦留可(27)が昨年10月に右膝前十字靱帯の断裂で離脱。本番までには完治する見込みだが、最終予選は大黒柱不在で臨むことになった。細山田は「フランス、ポーランド、中国っていますけど、自分達のやるべきことを前面に出しきれば結果はついてくる大会。お互いコミュニケーションを取りながら信じてやっていきたい」。まだここは1年後のミラノ・コルティナ五輪への通過点。3戦全勝で日本勢一番乗りを決める。
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