ファイターズ
2025/02/07 19:20

《SHINJOの信条》全然、注目されていない選手が1軍で開幕を迎えるかもしれない

■春季キャンプ第2クール第2日(2月7日、Enagicスタジアム名護)

―室内の守備練習中、水谷、矢沢に何か伝えていたが
「試合でこんなに緩い打球、来ないよなという話」

―林ヘッドとも話し込んでいたが
「俺は(現役時代に)試合のような打球をカーンと、内野でも(打ってもらって)。だいたいエラーする時は速い打球。特にサード。速い打球の反応が悪くてエラーすることが多かったから。でもまだキャンプ序盤。速い打球でけがをされても困るしね。昔はよく、テニスボールでやっていたんですよ。反応を鍛えるために。キャッチャーの面かぶって、近い距離でテニスボールを打って。体に当たっても大丈夫じゃないですか。で、反応で捕るというね」

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―きのうの外野陣の内野ノックもその意図があったのか
「いや、あれは僕が現役の時、左中間、右中間のゴロを捕りに行って、捕る瞬間に内野の練習を思い出して。反復練習をめちゃめちゃしていたので。それを筋肉が覚えていて。ショートを守っていて、ファーストに投げる。その感覚を持って、外野も同じように(実践してもらいたい)。足の運びが細かくなるから。バッターをセカンドにやらないことが、俺は多かったので。捕る前に内野手に戻る、という意識」

―だから近い距離で動かすような内野ノックをしていたのか
「内野は捕ったらファーストに早く投げないといけないから。バッターをアウトにするために。その足の運びと、土のグラウンドで内野の練習すると難しいじゃないですか。外野はだいたい芝なので。あとは僕と森本コーチが(現役時代に)やっていたギリギリの打球を捕ってトスして(カバーに入った方が送球する)。勢いが付いて、しゃがんだ状態で捕るから6、7歩かかるんですよね、止まるのに。そこから立て直して投げたらセカンドまで行かれるから、捕って2歩ぐらいでポンと渡してあげたら。カバーに来ている外野手がそのまま素手で捕って、セカンドへ投げたら行かれない。ただ、練習を見ていたらグラブトスしようとするから。グラブの先に引っかかって浮いてしまって、カバーの選手が捕れなかったら、三塁打になるケースがあるんですよ。そこが難しいから、グラブトスじゃなくて、捕ったら手でフワンという形で投げなさいと。捕る方は素手でもいいし、(グラブに)乗せる、取らない。当て捕り? そうそう。年に1回もないぐらいのプレーなんですけど。特に人工芝の時とかはもうギリギリの打球。…でもできんやろな。だって、ゴロも捕れていないんだから。ヒルマンはしないでくれと言ってた。危険だから。僕はしていいタイプ(の監督)なので。ヒルマンは外野じゃないから。外野の気持ち、分からんでしょ。セカンドに行かれるより、ポンポンポンポンポンとやって、セカンドに行かれない方が良くないですか」
 
―年1回のプレーをずっと考えていたのか
「うん。もちろん。だって普通の捕る、投げるは何もしなくてもできていたので。フェンスに上ってジャンプして捕るとか、いかにランナーを走らせるとか(考えていた)。僕、2ケタの補殺だったんですけど、最後の方は3とか4になって。(ランナー二塁の場面で)いかに走らせるかを考えて、(動作を)遅らせていたけど、止めていたね。サードコーチが。俺にとっても危険なことなんですよ、これ、本当に。万が一、(わざと)走らせて、2メートルでも送球がそれたら、1点ですからね。ピッチャーは、たまったもんじゃないでしょ。それでも、走ってこなかったから。僕の場合は。前に言ったように補殺はホームラン(と同等の価値)で契約更改時、プラスしてもらっていたから。(編成責任者から)残念ですね、と。補殺は3でしたね、とうれしそうに言われて(笑)。でも、それが一番の戦力というか。走らせないということが」

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―非公開のサインプレーではどんなことを
「非公開にするほどのものでもないですよ。エンドランをしたり、一、三塁で。僕がシーズン中にやっていたような練習をしていました」

―もしかしたら新たな秘策が
「ない、ない。でも、普通のストレートのマシンで失敗していたからね。このマシンで失敗していたら、アカンやんとずっと思っていましたけどね。あれね、試合のための練習じゃなくて、失敗したら恥ずかしいから、失敗しないようにするという感覚になってしまうんですよ。投内連係もそうですけど。捕りにいって、セカンド悪送球とかしたら、照れ隠しみたいになっているでしょ。あれだと練習のための練習なので。あまり意味がない」

―数日前の練習で送球がそれた時、シーズン中もそれでいいからと伝えていた
「そう。刺しにいってるから。真剣に。ぽわーんと(緩い動作で)捕りに行っているけど、試合で投げると、こう(腕を振り抜く)でしょ。ここからスタートを切らないといけないから。しっかり投げ切ってからやろうと。そんなに長くする練習ではない。河野くんもしっかり投げ切って、全力で(取り組んでいた)。本当で刺しにいくプレーをすると、ああなるんですよ。あれでいいんです。そうでないと、やる意味がないから。外野のカットまでの返球もそう。あと、外野の芝がちょっとだけ湿っているでしょ。そうしたらグラブにスプレーを塗って滑らないようにするとか。俺は松ヤニを塗っていましたけど、全く大丈夫なんですよ。試合中、七回ぐらいからちょっと冷え出すと気が付いたら湿っている試合とか、結構あって。常に松ヤニを塗っていたら、ランナーがセカンドに行っても普通のボールを投げられますからね」

―今の選手はやらないのか
「やらないですね。俺、余裕ある時は捕って握って、縫い目を探すテクニックもありましたよ。まあ、みんなはできないけど(笑)。それプラス松ヤニだったから。あとはね、うわーもうギリギリで間に合わないという時に、指でグラブを抑え込んで、ポケットを浅くしてすぐ球が出てくるように、ということも。そんなことばかり考えていましたね。実際にやったら成功するから。でもこれを言ったってできないじゃないですか。結局は」

―もどかしい
「いやいやもう。うまくレベルが上がったら自分で考え出すと思うんですよね。万波くんが去年、周東くんを刺したでしょ。あれ、みんなすごいプレー、すごいプレーと言うけど、僕からしたら、その前にバッター甲斐くんでチャージをかけていて、打つ前にステップを踏んでいい場面だったから捕りなさいなんですよ。ダイビングキャッチをして捕ったらあのプレーはもう終わりなので。2アウトで。みんなすごいすごい言うけど、いやいや、その前に捕らないといけない。スライディングキャッチでもダイビングキャッチでも、できた打球だったな」

―明瀬を1軍練習に参加させた理由は
「あの(4日に行われた紅白戦の)センター前ヒット。やっぱり振れるなと。フリーバッティングを見てみたい、というところで呼んで。ああいうヒット1本でも僕が見たいという気持ちになったら呼ばれるという意識も持たせたいし」

―8、9日の紅白戦を経て1、2軍の入れ替えが発生する可能性はあるか
「していきますよ。もちろん」

―明瀬の練習を間近で見てどう感じたか
「いいですよ。振れます。ただ肩はどうかなと。ちょっとバランスが悪いかなと思いましたね。でも経験させていけば、レベルは上がってくるものなので」

―守備位置はセカンドが基本になるか
「どうでしょう。俺ならサードをやらせたいですけどね。セカンドの動きのタイプではないかなとは思いますけど。バッティングを生かすなら」

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―8日の紅白戦は国頭から多く選手を呼ぶか
「ですね。でも若い子たちはアピールしないといけない。特に良いアピールをしている今川くんや、五十幡くん、矢沢くんにしてもそうですし、松本(剛)くんにしてもね。もうスタート。競争は始まっているから。いい感じが続いていなかったら、誰が2軍に落ちるか分からない。全然、注目されていない選手が1軍で開幕を迎えるかもしれないし、アピール度によっては」

―サバイバルになる
「その日、その日の感覚で、もう落とそう、上げようとなるから。今は答えを出せない。(決断は)早いからね」

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―気になることがあれば、紅白戦の試合中でも即決する
「まあまあ。うん。急すぎたら(名護と国頭で)移動できないという(笑)。それくらい(燃える気持ちが)カーっときてるんでしょうね、俺の中で」

―8日は先発候補の福島と柳川が登板
「いいじゃないですか。争わせて。なんか2人、双子っぽくないですか。顔じゃなくて。プレースタイルとか上がり方(成長)とか。確実にスターになる素質がある2人だし。ただ、ぼーっとしている感覚がありますね。柳川くん。目覚ましを必ず置いておかないといけない(笑)。起きてる?と」

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―普段から、そのような性格なのか
「ああいう子がね、グラウンドに立つと面白いのよ、これがまた。元気な子がグラウンドに立つと、逆におとなしくなったりするから。抑え向きかなとは思いますけどね」

―楽天の辰己がブルペンで152キロを投げたと
「おおー、すごいじゃん」

―対戦する可能性も
「新しい挑戦、可能性があれば。だって僕だって(山崎)福也くんにバッティングをさせているし。大したもんですよ。ただ野手投げなので、バッターからは見やすいですよ。まだ(実際の映像は)見ていないけど。いくら158キロを投げたとしても。僕も150キロ近く投げていたんですけど、もう。野手投げ。肩の開きが早いから見られる、見られる。カンカン、カンカン打たれたもん。まあ、そんなに甘くないです。甘くないけど、面白いんじゃない。楽天も話題性のあるチームをつくり上げていかないとね。いいんですよ、ボロクソ言われようが。何考えとんねん、でいいんですよ。それだけでも楽天と(メディアに)出るから。あとは三木くん、根性があるのか。俺くらいまでいけばね、またなんかやっとると。三木監督は大丈夫か、になってしまうかな。つくり上げるのは大変なんですから。俺、8年くらいかけてつくり上げたからね、このキャラを(笑)。タイガース時代からあったかな、多少あったか」

―日本ハムの野手で投げさせたい選手は
「いない、いない。いい球を放りそうなのは、梅林くんとか。万波くんとかも面白そう。あと、五十幡くんとかも速いんじゃないかな。肩が強いから。けど、話題性は…うん、やらないかな。野村(克也)さんも話題性(重視)でしたから、俺がピッチャーをした時。俺も乗っかって、分かりましたと。タイガースは余計に話題になるから。まあ、映像をちょっと見てみたいですね。ブルペンでは150キロが出るけど、マウンドに立つと146とかになるんですよ。同じように投げてるのに。あれが不思議なんですよね」

―風の影響か
「分からない。目の感覚なのかな。ブルペンで狭い方が投げやすい、気持ちいい。ただ、広いところにいってバッターが立つと、ストライクを投げないといけない気持ちになるから、少しコントロールショットというか。ブルペンだと気にする必要がないじゃないですか。でもやらせたということは…」

―辰己本人が勝手にやっている可能性が
「レイエスと一緒?」

―日本ハムにはレイエスがいる
「レイエスは15点くらい負けていてのあれ(登板準備)なんですけど、辰己くんはそうじゃないでしょ。先発とか中継ぎでいきたいタイプでしょ」

―一度は投げたいよう
「1回ではダメですね。続けるのならいいけど。でも、抑えたら分からんからね。真っすぐだけではなく、カコンと落とすようなシュートとか投げられるかもしれんからね。いいんじゃないですか? 可能性があったら。それが(成否の)ヒントになる可能性も大ですから。最初は冗談でやっていたけど、1年間、成功したら、あの時にやらせて良かったと。これだけ中継ぎで抑えてくれるのか、となるかもしれんし。まあでも、肘を痛めるかもしれないね…。大変なんだからピッチャーは。ランニングはガンガン何キロでも走れるけど、ピッチングの80球は本当に疲れる。慣れていないから。ようピッチャーは投げられると思いますよ」

―阪神で投手を経験して、そう思ったのか
「うん、キツい、キツい。陸上部だったしね(笑)。野手の練習が終わって、ピッチングが終わって、ピッチャーのメニューで陸上部みたいに走った後に特打とかしていたから。俺は体力があったから大丈夫でしたけど。おまえ、よ~やるね、全部のメニューをこなしているの?と言われましたよ。そこから夜間練習だったから。朝6時半起きの終わりが夜10時半。寝たら、また同じことする。恐怖心がありましたから。寝る時に。若造だったからマッサージもしてもらえないし、どこかマッサージに行きたいけど、夜間練習があるから行けない。でも、あれがあったから精神面も鍛えられたし、長く17年もやれたんじゃないかな。今の子たち、やれないと思いますよ。1年間フルで戦える体力もないだろうし。だから代わるしかないですよね。(レギュラーは)8人でいきたいですけど、それだけの体力がないと思うよ」

ー右脇腹に違和感がある古林の状態はどうか
「そんなに急には。脇腹の場合はちょっと怖いだろうし。早く見たいですけどね、ピッチングを。故障明けの1発目のピッチングで、全力ではない球を見たいんですよ。全力で放るボールはうまくいかない。80パーセントの状態のボールを見てみたい。意外とキレが出るんですよね。80パーセントの方が」

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