岩政大樹監督「先が長いですよ、チームづくりっていうのは」 プレシーズン無敗で勝負の公式戦へ
北九州との練習試合終了後、報道陣の取材に応じる岩政監督=撮影・舘山国敏
■2月8日、熊本・大津町運動公園球技場
▽練習試合(45分×4) 札幌3-1北九州(0-0、0-1、0-0、3-0)
北海道コンサドーレ札幌は8日、2次キャンプ地の熊本・大津町でギラヴァンツ北九州と練習試合(45分×4本)を行い、合計スコア3ー1で勝利した。プレシーズンマッチは沖縄1次キャンプを含め、6戦負けなしと上々の結果に。岩政大樹監督(43)は、新体制のもとで激化するチーム内競争に、確かな手応えを感じ取っている。
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2試合連続で非公開となったトレーニングマッチを終え、指揮官は自信に満ちた表情を浮かべた。「プレシーズンを無敗で駆け抜けたのは良かったです。正直に言うと、熊本に来てからこれだけ頭を悩ませるとは思ってなかった。これだけいろいろな選手が良いパフォーマンスをしてくれるのは嬉しい悩み」と、ほほ笑み交じりに心境を明かした。

ハイレベルなポジション争い
シーズン開幕を約1週間後に控えた現在も、レギュラーは固定されてない。練習試合で主に3、4本目で起用される若手選手たちが熱源となり、ハイレベルなポジション争いが展開されている。
「僕たちはスタメンが決まってません。その(3、4本目に出場する)選手たちはいつも勝ってますし、たくさん得点も取っている。素晴らしいですよ。開幕する来週のメンバーで1シーズン戦うつもりはないし、今が良い選手を来週の試合に出して、その翌週も競争させての繰り返しをするだけ。プロの世界にレギュラーはなくて毎週、毎週が勝負です」
守備面の進化で失点減少 崩されても「守り方はいくらでもある」
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9年ぶりのJ2を戦うクラブには、多くの明るい材料が揃う。現役時代に鉄壁の守備力でならした岩政監督が与えた影響は大きく、ディフェンス面の進化は著しい。
完全非公開だった3日の対外試合を除くプレシーズンマッチ5試合の総失点は、わずか5点。ときに爆発的な攻撃力を発揮する一方で、脆さを併せ持っていた昨季までのサッカーに安定感が加わった。
「簡単に言えばプレスを外されてゴール前へ入られたときも、ゴールの枠をDFとGPでプロテクトするということ。冷静にプレーすれば10回攻められても、そんなに失点するものではない。プレスの全体像がうまくいかなくても、守り方はいくらでもある。そこは僕の選手時代の仕事でしたから、一番早くチームに浸透しました」

最後の実戦終え、いざシーズン開幕へ
敵陣深くでプレスを掛け、ボールを奪えば素早く攻撃に転じる。相手を圧倒する攻守一体のスタイルは、日を追うごとに完成度が高まっている。
「プレシーズンは悪くない結果で進んだけど、これからは公式戦の90分の中で結果を出していかないといけない。いろいろなことを総合的に見ながら判断していかないと。先が長いですよ、チームづくりっていうのは」
名将・ミシャが築いた札幌のサッカーは今季、さらなる進化を遂げる。総力を結集して臨む2025年シーズン。J1昇格への物語は、まもなく開幕の時を迎える。
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