松本剛 つなぎの2番を歓迎 自信を裏付ける経験とは
白組の2番でスタメン出場した松本剛=撮影・松本奈央
■紅白戦 紅組1-1白組(2月8日、Enagicスタジアム名護)
「2番・中堅」で2打数1安打
巧みなバットコントロールで打線の歯車となる。日本ハムの松本剛外野手(31)が白組の「2番・中堅」で出場し、2打数1安打の結果を残した。
この日は水谷瞬外野手(23)と1、2番を組む新オーダーに挑戦。一回無死二塁の場面では見逃し三振に倒れ、走者を進めることができず悔しさをにじませた。初めて規定打席に到達した2017年も、器用さを買われて2番で出場することも多かった。パンチ力のある打者が多い中で、いぶし銀の働きを見せて、打線にスパイスを加える。
チャンス拡大とはいかなかった初打席
2025年の〝初打席〟は背番号7にとって、うってつけの場面で巡ってきた。一回、1番の水谷が左前打で出塁すると、二盗を決めて無死二塁とした。追い込まれていたこともあり、松本剛は頭の中で右打ちでの進塁打をイメージ。しかし、結果はフルカウントから見逃し三振に倒れた。
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三回の第2打席でヒットを記録も猛省
三回の第2打席で遊撃への内野安打を記録したが「あそこ(一回)で僕は進塁打を打てたら理想の形になってたんですけど、それをきょうはできなかったのが反省点。あの打席はセカンドゴロでもいいので、ジェシー(水谷)を三塁に進められていれば合格だったかな」と悔やんだ。
新庄監督が思い描くオーダー
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長打のある水谷との1、2番コンビを新庄監督は思案している。松本剛も「(このオーダーは)今後もありえると思いますし、ジェシーが1番に入って、長打で出てくれて、僕が進塁打を打てれば、理想じゃないですか」と一回の攻撃での得点機演出を思い描く。
また、この日は紅組の1番を務めた五十幡でも同様だ。「イソ(五十幡)が入ってもイソは足があるので、走ってから(進塁打)っていうのもできると思うので、できるように準備したい」。2人の1番候補に対応できるすべを身に付けていくつもりだ。
過去には西川遥輝とも1、2番コンビ
引き出しの多い松本剛はあらゆる場面に適応できる打者だ。初めて規定打席に到達した2017年も同様の役割を求められた。当時、不動の1番だった西川(現ヤクルト)の後に入ることが多く「いいシチュエーションが結構ありましたし、西川さんが走ってくれてノーアウトだったらバントでいけるっていうのもありました」。スピードスターの動きを見ながら、打席を送っていた。
この日の第1打席も水谷が盗塁を決めるまでは「僕は走る待ちをしていた」と好機を確実に拡大するために、スタートを切るまで悠然とボールを見送っていた。結果、追い込まれたが、その後3球ファウルを打って粘った。松本剛だからこそできる〝技〟だ。
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チームに不可欠な存在 「2番が嫌いじゃない」
思い切りのいい打者が多いからこそ、器用な松本剛の存在が際立つ。そして、ただつなぐだけではなく、決めにいけるバットコントールの持ち主でもある。
「僕は2番が嫌いじゃないので、思い切りいっていい場面もつくりつつ、かなと思います」と剛柔の打撃を使い分ける。「長距離砲が多い中で、そういう仕事をしっかりできれば」。新庄監督の作戦を遂行するには、これ以上ない2番打者となり得る。