清宮・野村・万波 揃ってマルチ安打&打点マーク 〝KJM〟クリーンアップでパ・リーグ席巻だ!
四回に3連打を放った(左から)清宮幸、野村、万波=撮影・井上浩明
■練習試合 日本ハム6-4楽天(2月11日、金武町ベースボールスタジアム)
新庄監督が送り込んだ期待のクリーンアップ
日本ハムが誇る〝KJM〟が、今季初の対外試合でいきなり火を噴いた!
楽天との練習試合で、新庄剛志監督(53)は3番・清宮幸太郎内野手(25)、4番・野村佑希内野手(24)、5番・万波中正外野手(24)と、チームを引っ張っていくことが期待される3人をクリーンアップに配置した。期待に応えるかのように、3人揃ってマルチ安打と打点をマーク。シーズン開幕に向けて大きな期待を抱かせる結果を残した。
クリーンアップに清宮幸、野村、万波が並んだ日本ハムのスタメン
まずは野村 二回のチャンスでタイムリー
キャンプイン以降、悪天候と低温に見舞われる日々が続いていたが、この日久しぶりに長時間、顔を出した沖縄の太陽を浴びて、ファイターズの若き主砲たちが陽光にも負けない輝きを放った。
トリオの中で最初に打点を挙げたのが野村だ。2点リードで迎えた二回の第2打席、2死一、二塁の場面だった。
「タイミングを合わせることと、あまり変な球を振らないようにと。甘い球をしっかり良いタイミングで振れればいいなと思っていきました」。きっちりと中前へとはじき返し、3点目の走者を本塁へと迎え入れた。この安打を含めて5打数2安打1打点と、4番の務めをきっちりと果たした。
二回2死一、二塁、野村が適時打を放つ
指揮官の思いは重々承知
新庄監督から開幕4番の指名を受け、ここまで紅白戦でも全て4番で出場中。「シーズンもずっと(4番として)立つつもりでやっています。シーズンに入る準備を今からさせてくれているので、すごく意気に感じるというか、感謝しながら打席に立っています」と、監督の期待に応えるべくトレーニングを積んでいる。
二回2死一、二塁、適時打を放った野村(中央)
お次は万波 四回に追撃の適時打
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負けじと続いたのが万波だ。1点差に迫られた四回1死一、二塁のチャンスで3度目の打席に立つと、中前打を放って再び楽天を突き放した。
「結果は良かったですけど、あまり良いバッティングではなかった」と自己評価は辛口だ。目指すべきシーズンはまだまだ先。3打数2安打1打点という結果に「気持ち的にはやっぱりヒットがないよりある方がいい。地に足を着けて、やることをやっていきたい」と、さらなる上昇を目指していく。
四回1死一、二塁、適時打を放った万波(左)
仕上げは清宮 4安打の固め打ち
そしてこの試合で最も光っていたのが清宮だ。3打数3安打1四球という結果を残していた中で迎えた七回の第5打席。1死満塁という絶好機できっちりと右前打を放ち、6点目を挙げた。
4安打の固め打ちに「ヒットが出ているのは良いこと。シーズン中に欲しいぐらいです(笑)」と笑顔。全打席出塁に、後ろを打つ野村は「清宮さんは選球眼も良いですし、(塁に)出る確率はすごく高い」と全幅の信頼を寄せている。
七回1死満塁、適時打を放った清宮幸(中央)
指揮官の采配的中 「3人に引っ張っていってもらわないと」
この試合では、当初は水谷瞬外野手(23)が5番で出場する予定だった。新庄監督は「これからのファイターズは、この3人に引っ張っていってもらわないといけない」と、直前で万波を5番に起用。この采配がズバリと当たった格好となった。
試合後、囲み取材に応じる新庄監督
切磋琢磨する3人衆 まだまだ発展途上
この打順の並びについて、清宮は「後ろにあれだけ良いバッターが揃っている。出塁したら、なんとかしてくれるので、本当に心強かったです」と信頼感を口にした。万波も「久しぶりに3人並んで試合をやって、結果が出たのは良かったと思いますし、2人が打ったので、打たないといけないなという意識は当然ありました」と相乗効果を語る。
12球団屈指のクリーンアップを目指し〝KJM〟が互いを高め合いながら、さらにレベルアップしていく。