悩める山口アタル　初１軍キャンプで４試合無安打も「前向きでいきたい」　心の支えは優しい仲間たち

新庄監督も期待する育成3年目外野手

　日本ハムの育成３年目・山口アタル外野手（２５）が１２日、悩める心境を明かした。春季キャンプは新庄剛志監督（５３）の強い意向で、初めて１軍でスタート。ただ、ここまでチームの実戦４試合全てに出場しながら６打数無安打と、自慢の打撃でアピールができていない。

チャンスに強いはずが…

　「僕、チャンスに強いと思ったのに、今年はなんかズレていて、自分じゃない感じがあります。本当に流れが悪い。神社に行きたいぐらいです」。神にもすがる思いで、オフも休まず練習に打ち込んでいる。

指揮官からは厳しい言葉も

　初の対外試合となった１１日の楽天戦でも２打数無安打に終わり、試合後に新庄監督は「山口くんなんかは、この一瞬のチャンス、一瞬じゃないね、これは。相当チャンスをあげているので。まだ１本もヒットが出ていないから、本人も焦りかけているので、バットが出てきていない印象があります。（チャンスは）そこまでないですね、もう」と厳しい言葉を残した。

決して下は向かない　「チャンスを大事にしたい」

　カナダ出身の山口は翌朝、記事を翻訳し、指揮官の辛口コメントを知った。

　「やばいなと思いました」と正直な気持ちを明かしつつ、すぐに気を取り直し「結果が出ていないのは事実なので、それに対して今、何ができるか、やるべきことは何か、しか考えていない。前向きでいきたいと思っています。本当に、今チャンスをもらえていることがありがたい。結果を出したいけど、不安にならずに、一つ一つのチャンスを大事にしたい」と顔を上げた。