【一問一答】河野竜生 ピラティス効果で体の自在性向上を実感 今年も50試合以上の登板を狙う
ブルペンで投球練習する河野=撮影・松本奈央
日本ハムの河野竜生投手(26)が13日、沖縄・名護の1軍キャンプでブルペン入りし、55球を投げ込んだ。昨季、最優秀中継ぎのタイトルを獲得した左腕。さらなる飛躍が期待される今季は、球種増と、体の自在性を向上させるためにピラティスの導入に着手した。3年連続となる50試合登板の達成に意欲を見せている。一問一答は以下の通り。
―ブルペンで55球を投じた。テーマは
「これから実戦も近づいてくるので、できるだけ試合を想定しながらのピッチングになりました」
―手応えを感じている部分は
「真っすぐがしっかり叩けて投げきれている。コースは甘いんですけど、真っすぐ自体の強さというのは、今の段階ではいいのかなと思っています」
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―昨年はタイトルを獲得。今年のキャンプはどんな思いで取り組んでいるか
「去年は個人的にもタイトルを獲れて、2年連続で50試合登板を達成できた。(今年は)去年と同様に50試合を目標に、そこを最低ラインに置けるぐらいのレベルまで行きたいと思っていますし、またタイトルを獲れるような成績を残したい。その分、責任感というか、しっかり仕上げていかないといけないという思いもある。寒く、天気の悪い日が続いているので、まずはけがなく慎重にやっています」
―新しい取り組みや、さらに磨いていることは
「1月の自主トレでピラティスを導入して、新しく取り組んできた。それがすぐに出るかどうかは分からないですけど、今の感覚としては、すごく良い方向に来ているのかなと思います」
―タイトルを奪取した次の年ということで、研究もされる
「リリーフに専念してからは、真っすぐとカットボールの2球種がピッチングの大半を占めていた。それも研究されていると思いますが、僕自身もレベルアップしていく上で、そのボールを常に磨いていくつもりでいます。ほかの球種であったり、配球面であったりというのは、自分も研究しながら、相手のもう一つ上に行けるようになればいいかなと思っています」
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―意識している変化球はあるか
「球種的には真っすぐ、カット。右バッターだったら入ってくるボールで、左バッターだったら逃げていくボールという意識が去年までである程度できていて、相手もそれを意識してくるかなと思う。その逆に曲がっていくボールであったり、コースであっても左バッターの近いところという、去年までにないボールをしっかり投げきれるように。今のキャンプでのテーマとしてやっています」
―松浦が1軍に合流。キャンプ前は一緒に自主トレを実施していた。学んだこと、得られたことは
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「基本的に僕の考えたメニューをこなしていたので、その中で松浦自身も初めてのことで、彼自身も体力がこれから付くという段階できつかったと思うんですけど、その中でも一生懸命やっている姿というか、なんとか変わろうとしている姿を僕は目にしていたので。松浦が来るとなった時から、僕自身も下手なことはできないなと思って、その分、責任も出ましたし、実際に一緒にやっていて僕自身も良い刺激になった」
―1軍に早期合流した
「うれしかったです。紅白戦もトレーニングが終わって見ていましたし。まだすぐには完璧にはならないですけど、現段階では去年よりも数段、良くなっているかなと思いました。それを監督も評価してくれていたので、やったかいがあったかなと思います」
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―自主トレ期間にピラティスを導入した狙いは
「体を自由自在に動かすというか、無駄な力、動作というのをなるべくなくしたいと思っていたので、より効率良く体を動かすとなった時に、ピラティスが一番、当てはまるかなと思ったので。影響としては、今、ソフトバンクにいる近藤さんが何年も前から続けていて、そこにいるトレーナーの人も、もともとファイターズの人なので、良くしてもらっていましたし。いいよと言われていたのと、僕も、より体を自由自在に動かしたいなと思っていたので、それが始めるきっかけになりました」
―ピラティスはどれぐらいの時間をかけてやっているのか
「自主トレの時は1日1時間から1時間半を、練習日には毎日やっていました。シーズン中はウエートがない日とか、ナイターの朝とかであれば、たぶん時間はあるので、その時にやろうかなと」
―ブルペンで投げていて、良くなっていると実感するところはあるか
「ピラティスの効果が出ているのかは分からないんですけど、無駄なくボールにしっかり力が伝わっている感じが今はしている。元気な体の時にそれができているということは、やった意味があるのかなと思う。これからシーズン通して疲労もたまってくるし、疲れで調子が落ちる時も必ずあると思うんですけど、すぐ調子を戻せるように、そういう引き出しというところで、シーズンを通して続けていきたいなと思っています」
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―50試合登板へのこだわりは
「そうですね。リリーフピッチャーなら、そこは目標にしている一つでもあると思う。この2年間やって、ここで終わらず3年、4年と。14年ぐらい続けている方(宮西)も近くにいるので、少しでも近づけるように、いろいろなアドバイスをもらいながら、できればいいのかなと」
―14年続けている先輩から学んでいることは
「練習の効率がすごくいいなと思います。しっかりやった上で、体のケアであったり、時間の使い方がすごくうまいなと思うので、そこは見習うところでもあります。あと何年、一緒にできるか分からないので、少しでも、一つでも多く学びたいなと思います」
―逆方向のボールという話があった。現時点で手応えは
「もともと投げているものもありますし、新しく練習に取り組んでいることもあります。良い段階には来ているのかなと。あとは実戦で投げてみて、感覚もブルペンとは絶対に違うので、そこの感覚をつかんで、自信を持って投げられるようになれば、ゲームでもいけるのかなと思う。まずは実戦で試して、そこから自信を付けられたらいいかなと思います」
―実戦で手応えをつかんだら、持ち球として使っていくか
「当然、ほかの球種を投げられるのであれば、どんどん投げたいなと思いますし、そうすることによってバッターもすごく悩むと思うので。今はどうしても真っすぐ、カットだけになると、確率的にも張られやすいのかなと思うので、そこで選択肢を増やせるような、そういうボールを磨いていけたらいいかなと思います」
投球を終え、田宮(右)と言葉を交わす河野
―スローカーブはどこに行ったか
「あれはどこに行ったんですかね(笑)。投げてはいますよ。練習はしています。あれは僕の一つのバロメーターではあるので。速いボールだけではなくて、体に腕が巻き付いて、正しいフォームではないけど、タイミングが合わないとうまく抜けないし、コントロールできないので、そういうバロメーターではあります。ただ試合で、リリーフで僅差の場面で緩いボールというのはすごいリスクがあるので。絶対にワンバウンドを投げるとか、このカウントは絶対にストライクを取るという自信があるかというと、やはり真っすぐとカットの方が自信があるので。余裕があれば投げたいです、僕自身も。けど、今どこか旅に出ているんじゃないですか(笑)。どこかに行っているかもしれないです」