【一問一答】マイカ与那嶺 日本ハムと育成契約締結 大伯父は日本プロ野球界のレジェンド
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日本ハムは14日、春季キャンプにテスト生として参加していた前アメリカ独立リーグ「ボイシー・ホークス」のマイカ与那嶺捕手(24)と育成契約を締結したと発表した。背番号は150。ハワイ出身の与那嶺は、2019年のMLBアマチュアドラフトでフィリーズから29巡目指名を受けた後、独立リーグでプレー。昨秋と今春、日本ハムのキャンプに参加し、契約を勝ち取った。大伯父(祖父の兄)の与那嶺要氏は1950~60年代にかけて巨人や中日で活躍し、引退後は中日で監督などを務めた。この日14日、栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO、63)も同席して名護市内のホテルで入団会見が行われた。会見、囲み取材での一問一答は以下の通り。
【入団会見】
与那嶺「ハワイ出身のマイカ与那嶺です。24歳です。このようなチャンスをいただくことになり、本当にうれしく思います。1日でも早くチームの一員として活躍できるように頑張っていきます。よろしくお願いいたします」
栗山CBO「まずは去年、テストに来てもらって、僕らもプレーを見させてもらいました。特に攻撃面で、ここから一気に形になっていって、チームに貢献してくれる可能性を見いだして。それで今回のキャンプにも来てもらって、見させてもらって、打つことに関しては癖もないし、バットスピード、打球スピード、いろいろなことを含めての可能性を見いだした。将来、ファイターズに貢献してくれる選手になってくれると信じて今回、契約させてもらいました。外国人選手の場合、日本では結果をすぐ(求められる)ということもありますけど、一緒に成長の段階を探らせてもらいながら、ともに前へと進むという、本当に違った形を見せてくれると信じているので、一緒に頑張っていきたいと思います」
―入団が決まった今の心境は
与那嶺「ファイターズの一員としてプレーできることを本当にうれしく思います。コーチやフロントの方々とお話させていただく機会をいただいたのですけど、自分が成長できるプランを見いだしてくれているな、という印象だったので、これから自分がどのように成長できるのか楽しみです。ファイターズの勝利に貢献できるように頑張っていきます」
―ファイターズに来た経緯は
与那嶺「大伯父のウォーリーさん(与那嶺要氏の愛称)が日本でプレーしていたというつながりもあり、自分自身もずっと日本でプレーしたいなという気持ちもあって。日本でプレーする準備が自分の中で整ったと感じた段階で、ファイターズからトライアウトというチャンスをいただくことができた。秋のキャンプに参加させていただいて、ファイターズからもっと長い期間で見てみたいというような声をいただいたので、チャンスをものにできて良かったです」
―一番ののストロングポイントは
与那嶺「バッティングは自分の中で一番、自信のある部分だと思いますし、チームもそこを期待して、自分の獲得に乗り出していただけたのかなと思っています」
―ファイターズというチームの印象は
与那嶺「才能のある選手がたくさんいますし、フロントの方々であったり、コーチ、スタッフの皆さんにも心優しく受け入れていただきました。もうファイターズの一員としてこれから1年間、頑張るという気持ちでいっぱいです」
―与那嶺の長所は
栗山CBO「それは本当に攻撃力。癖のない打ち方で、あれだけしっかりバットを振っていく姿というのは、すごく可能性があります。ストロングポイントかどうかは分からないけど、キャッチャーを含めて、いろいろなポジションをこなせるというのも幅があるので、それはすごく楽しみです。去年の秋に、そこにみんなが可能性を見いだして、今回もお願いして来てもらったというところもあるので」
―ウォーリーさんと共通する部分はあるか
栗山CBO「僕に限らず、みんなが野球に対してのリスペクトを持っている。ウォーリーさんに対する感謝と憧れ。僕も昔、実際にウォーリーさんに会いに行ったことがあって。本で言うと、殺人スライディングみたいな。そういう野球をつくってくださったことを本当に聞きたくて。ただ僕はWBCの時も、ヌートバーと会って感じましたけど、やはりそれがいいとか悪いとかではなくて、自分のルーツに日本が入っているというのは、すごく大事なことだと思っていて。マイカ選手がすごく一生懸命やってくれる姿というのは、何か大きなものを成し遂げてくれる(と期待する)。ですから、ウォーリーさんがそこに入ってるというふうに僕は思っているので。そういう縁もすごく意味があると、僕自身は思っているので。だから余計に楽しみにしていて。プレッシャーをかけるわけではないですけど」
―ポジションのイメージは
栗山CBO「攻撃的にいってほしいのでね。自分が守りやすいポジションというのはもちろんありますけど、一番、プロ野球の中で大変だと言われるキャッチャーのポジションに就けたりするわけで、そういった幅というのはいろんなところにあると思う。マイカ選手と話しながら前に進んでいく。ただ、ものすごい攻撃力があれば、そこ(DH)で勝負していけるところも、もちろんある。パ・リーグの場合は。だから楽しみにしてます」
―知っている日本語はあるか
与那嶺「(日本語で)お疲れさまです」
―どうやって覚えたか
与那嶺「チームメートであったり、コーチ、スタッフの方々も、皆さんがいつも使われていたので、通訳に意味を聞いて、僕自身も使うようになりました」
―食事面の心配はあるか
与那嶺「(日本の)ご飯は大好きです。家族が日本人ということもあって、幼い頃から日本食はたくさん食べてきた。慣れてるということもありますし、日本の食事は全く問題はないです」
―日本食の中で一番、好きなものは
与那嶺「カレーが好きです」
―ファイターズでプレーする意気込みを
与那嶺「本当に楽しみという気持ちがまず一つで、体の状態も良好ですし、一生懸命プレーして楽しみたいなという気持ちでいっぱいです」
―背番号150番を選んだ理由は
与那嶺「ハワイ出身ということに誇りを持っていて、ハワイがアメリカ合衆国の50番目の州ということで50番、150番を選ばせていただきました」
―背中に背番号が付いたが、その重みを感じるか
与那嶺「ファイターズは歴史のある球団だということを理解していますし、重みは感じています。自分としても(ユニホームチームカラーの)青とゴールドは似合っているのではないかなと思っています」
―ウォーリーさんはどんな存在だったか
与那嶺「正直、幼い頃に亡くなられたので、直接的な関わりは少ないですけども、ファイターズに来て、日本のスタッフであったり、コーチ、選手といろいろ関わったり、お話しをする中で、大伯父のことをもっともっと知ることができた」
―親戚から、ウォーリーさんの日本でのことを聞いたりしているか
与那嶺「本を書かれていたので、それ読んだこともありますし、家族が日本で真珠のお店を経営していたということも聞きました。これからもっと、選手であったりコーチを通じて、いろいろ学べることを楽しみにしています」
―今後どんな選手になると想像しているか
栗山CBO「パワーヒッターになりながら、体も使えて動けるという。チームとして育成というものをすごく重要視する中で、われわれも責任があるし、勝負だというふうに思っている。この持っている能力を、なんとか生かす形をつくっていきたいと思っています」
【会見後の囲み取材】
―契約締結を最初に聞いた時の心境は