冬季スポーツ
2025/02/14 21:20

どん底味わった佐藤幸椰が2季ぶり地元本戦へ「ビッグステップ踏めるように」【ジャンプ男子W杯札幌大会】

予選ラウンド突破を決めた佐藤幸の飛躍=撮影・中島聡一朗

■ノルディックスキー・ジャンプW杯札幌大会(2月14日、札幌・大倉山ジャンプ競技場、ヒルサイズ137メートル)
▽予選

 上位50人の本戦出場枠を懸け、日本勢は開催国枠を含めて10人が出場した。札幌出身で2022年北京五輪に出場した佐藤幸椰(29、雪印メグミルク)は、127メートルで日本勢5番手の17位で予選を通過した。今季は2季連続でW杯遠征メンバーから外れていたが、コンチネンタル杯で結果を残し、W杯組へ昇格してきた。今月のドイツ・ビリンゲン大会では今季自己最高の19位に入り、12ポイントを獲得。世界選手権出場圏内の日本勢4番手に順位を上げた。2季ぶりに出場する地元W杯ではさらにポイントを積み上げ、世界選手権の切符をつかみ、来年のミラノ・コルティナ五輪へ弾みをつける。

【道スポが読み放題! お得な年払いプラン開始】

練習で精細欠くも本番でK点越え

 もう一度、世界の頂点へ―。佐藤幸が記録したW杯2勝のうち、最後に優勝したのは20年札幌大会のことだ。この日の予選前のトレーニングは1回目に111メートル、2回目は101.5メートルと少し精彩を欠いていたが、予選では1.29メートルの向かい風をつかむとK点を越える飛躍。「1本目と2本目のトレーニングから考えると、なんぼか明日につながる内容だった。なかなか難しい風も吹いてますし、良い条件を引けるかっていう大倉山らしいコンディションになってますけど、きょうの予選をもう一度精査して、明日、2本ビッグジャンプにつなげられるように、もう一度準備したい」。いつもの淡々とした話しぶりは変わらないが、自然と力がこもった。

W杯組からの落選

 どん底を味わった。22年北京五輪に初出場して今後の活躍を期待されたが、23-24シーズンはW杯遠征メンバーから落選した。国内大会では勝つことができても、世界の壁にはね返され続けてきた。24年2月の札幌W杯では、2戦とも予選落ち。フォームやトレーニング方法を試行錯誤したが、なかなか結果が出ない状況に苦しみ続けた。

今季は徐々に上昇気流へ 「この2年間を考えれば大きな一歩」

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい