伊藤大海 名護で〝エース塾〟開講! 教えを受けた細野&松本遼が好投
紅白戦を前に、細野(左)にアドバイスを送る伊藤=撮影・松本奈央
■紅白戦 紅組4ー4白組(2月15日、Enagicスタジアム名護)
〝塾生〟が揃って紅白戦で好投!
日本ハムの伊藤大海投手(27)が15日、沖縄・名護キャンプで〝大海塾〟を開講した。
エースの知識と経験を、後輩たちに惜しみなく伝授。この日に行われた紅白戦ではカットボールを教わった細野晴希投手(22)、オフに合同自主トレをした松本遼大投手(22)が、ともに1回無失点と好投した。
親身になってアドバイス
自身の練習メニューが終わると、伊藤は登板に向けて調整する松本遼を近くで見守っていた。すかさず声をかけ、身振り手振りでアドバイス。「難しい話は全然していなくて、シンプルなことばかり。ピッチングとは別に、トレーニングの話をしていましたね」
紅白戦を前に、松本遼(右)に手本を見せる伊藤
トレーナーらも交えたセッションは長時間に。「アイツ、すぐ理解できないんですよ(笑)。金村だったら2分で終わる会話が、アイツだったら5分くらいになる」。そう言いつつも、丁寧に説明してあげていた。
突然の質問にも神対応 「全然、ウエルカムです」
そんな伊藤に自ら歩み寄ってきたのが、プロ2年目の細野だった。あまり接点はなかったが、カットボールについて質問された。その場でレクチャー。「握りとイメージと。彼は器用なので、すぐできると思いますよ。うれしかったです。全然、ウエルカムです」
エースの忠告に感激 恩返しの好投
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その細野は白組の先発としてマウンドに上がり、1回を完全投球。習ったばかりのカットボールを試投することは「やっぱバッター立ったら難しかったです」と断念したが「僕はそんなに器用ではないですが、大海さんの説明はイメージしやすかったです。もう聞けることはいっぱい聞いて、自分のものにしたいです」と感謝していた。
白組の先発で登板し1回を無失点に抑えた細野
登板直前まで熱心にレクチャー
試合では〝まな弟子〟も発奮した。
白組の5番手として六回から登板した松本遼には、投げる直前までブルペンでレッスン。1回2奪三振の力投を見守り「良かったですね。最後、首振って真っすぐで決めにいったのが良かった」。2死から進藤を148キロ直球で見逃し三振に仕留めたシーンを褒めたたえた。
ドラフト同期の後輩に見せる気遣い
2月9日の紅白戦(名護)では、1回を投げて2失点だった。落ち込む後輩右腕を気遣って、頻繁に連絡を取り合っていた。「ビデオ通話とかで、いろいろ動きを見たりとか。前の登板は結構へこんでいました。最初の登板はそれくらいがいいじゃないかなと思っていましたけど」
この日は、登板後に「ナイスピー」と声かけ。温かく見守ってくれる先輩の存在に、松本遼は「自信あったら真っすぐいけと、ずっと言われていた。あまり良くないと思ったら逃げて良いからと。(きょうは)球が行っていた」と、うれしそうに汗を拭った。
六回を無失点に抑えた松本遼
チームにとって不可欠な絶対的エースへ
後輩の好投に目を細めつつ、伊藤は「あれを続けないといけない」とキッパリ。オフは面倒を見てきたが「キャンプまでと決めているので。シーズン中は誰も助けてくれない」と厳しい言葉もかける。
その存在感は、目指している〝絶対的エース〟に近付いている。