【一問一答】野村佑希 3安打4打点も慢心なし「まだ始まったばかり。今日だけにならないように」
八回2死一、二塁、適時三塁打を放った野村(右)を迎え、声をかける新庄監督=撮影・松本奈央
■練習試合 楽天4-11日本ハム(2月16日、Enagicスタジアム名護)
開幕4番が内定している日本ハムの野村佑希内野手(24)が、今季2度目となる対外試合で再び大活躍した。1点ビハインドで迎えた六回裏の第3打席、一死満塁の場面で左越え2点二塁打を放つと、先頭打者として迎えた八回裏の第4打席で再び二塁打を放ってチャンスメーク。そして打者一巡で迎えた第5打席では三塁打で2者を生還させるなど、終わってみれば5打数3安打4打点と、4番の名に恥じぬ大暴れを見せた。試合終了後の一問一答は以下の通り。
【2000円お得! 年払いプランはコチラ】
―3安打4打点の活躍
「打席を追うにつれて対応も良くなってきたし、何よりもチャンスの場面でピッチャーに集中できたのが良かったと思います」
―前回の楽天戦後「シンプルに打てば打点が生まれる」と話していた
「基本的にランナーがいる場面が多いので。二塁打以上を打っておけば、それで打点が付くような場面が多いので、シーズンに入ったときもそういう意識で、大事に打席を過ごしたいと思います」
―左に右にと、広角に長打が出た
「結果的には良い方向に打球が飛んでいるので、スイング自体も良くなっているのかなと思う。何より試合中にしっかり修正しながら、最後良い形で打席を過ごすことができたので、そこが一番良かったと思います」
―全打席を終えたあとに新庄監督と話していたが
「約束は二塁打だから三塁行かなくていいよ、というだけです。だから二塁で止まっておいて、と言われました」
―どのように受け止めているか
「あそこで二塁に止まっておけば全部二塁打だったので、シーズン中は意識して二塁打を増やしていければ、と思います」
八回2死一、二塁、2点三塁打を放った野村(右)
―新庄監督は「野村くんはオープン戦も含めて打ち続けなければいけない」という話もしていた
「何度も言っていますけど、実力で決めてもらっている開幕4番ではないので、周りも納得する成績というか、姿を示さなければいけない立場だと思う。打てない日ももちろんあると思いますけど、しっかりと良い打席を過ごしながら、結果も付いてくれば最高だし、そういうふうに過ごしていって、良いシーズンの入り方ができたら、と思います」
六回1死満塁、一時逆転の2点二塁打を放った野村(右)がベンチに戻り、新庄監督に迎えられる
―長打力の強化を目指す中で、ここまでのキャンプでの仕上がりは
「オフシーズンにやってきたことを、バッティングピッチャーから試合のピッチャーに変わっていく中で、自分の中で徐々に修正というか、微調整をしながら、日々の打席を良い動き、良い感覚で終われるようにしている。その中でうまく自分の動きの変化に敏感になりながら、良い修正をできている。今のところ、自分のテーマに沿ったキャンプを過ごせていると思います」
―火曜日にも試合があるが、開幕までの残り時間をどのように使っていくか
「一打席一打席、自分にとって良いものを探しながら、徐々に修正したり、少しずつそういう意識を積み重ねて、開幕を最高の状態で迎えられるようにできれば、と思います」
―六回の2点二塁打を打った際の感触は
「打った瞬間、久々に芯に当たったなと思いました」
六回1死満塁、一時逆転となる2点二塁打を放つ野村
―狙い通りの打撃だったか
「いや、あの打席に関しては、本当にあの場面に集中というか、すごくピッチャーに集中して、動きとかそういうのはあまり意識せずに行って。その中で結果が出たので、すごく良かったと思います」
六回1死満塁、2点二塁打を放った野村(左)
―満塁の場面だったが気負いはなかったか
「気負いは特に(なかった)。自分に集中という感じですね」
―開幕4番に指命されてから、練習や打席への向き合い方が変わってきたと感じているか
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
「場面もそうですし、見られ方だとか、信頼を得ていかなければいけない立場なので、そういう部分で結果だけではなく、どういう打席の過ごし方をするかというのは、(昨年までの)ただキャンプを迎えるときより、意識が変わってきていると思います」
―その中で結果を残せている
「いや、まだ始まったばかりですし、今日だけにならないように、しっかり練習もしていきたいなと思いますし。シーズンが終わったときに、良い形で終われるように、というのが目標なので、満足せずにやっていければ、と思います」
―自分が望んでいた理想通りの4番としての活躍だったのでは
「シンプルに良かったと思いますね。1、2打席目は若干自分の形というか、(前日の)紅白戦からちょっとしっくり来ないなというのがあったので、そこをどう修正していくか、に集中してしまっていた。(第3打席で)満塁になって、しっかりその場面に集中して、ピッチャーが投げるボールだけに集中した上で結果が残せたので、それはすごく良かったと思います」
―2打席凡退後の第3打席を迎えるにあたって
「タイミングをどう良くするかというところは、自分の中ですごく重きを置いているというか、今はすごく意識していて。早めに取りたいというのはあったんですけど、なかなかボールの見極めだとか、そういうものがうまく行っていなかったので、どうしようかというのはあったんですけど。(相手投手の)藤平さんのときには、少し自分の中で良い感覚があったので、タイミング的にも良かったというか。今後も気を付けていければなと思います」
六回1死満塁、一時逆転に成功する2点二塁打を放つ野村
―二塁打を意識するようになって、打撃が変化した部分は
「別に二塁打は意識していないですけど、結果的にそうなればいいな、というか。ヒットコースに飛ぶためのスイングがどういうものかというのは、意識しながらやっています」
―六回の満塁の場面は、藤平投手相手ということで、アピールになるという思いは
「いや、そういうのも全く何もなく、本当にその打席でどう打つかだけに集中して、それ以外のことはあまり何も考えずに」
―新庄監督がパ・リーグの二塁打王になってほしいと言っていた
「タイトルができたら狙いたいと思います。二塁打王はまだないので、ちょっとボス(※新庄監督)にお願いしようかな、と(笑)」
六回1死満塁、2点二塁打を放った野村(中央)がベンチに戻り、チームメートとハイタッチを交わす
―監督は本塁打はいらないんだ、というような話もしていたが、そのあたりは割り切れているか
「良いタイミング、アプローチ、スイングをした上で結果がホームランだったら最高だな、ぐらいの感覚で。別にホームランを狙わないとか、狙うとか、そういう打球の結果にはあまり意識は向いていない。出るに越したことはないと思っているが、二塁打も長打なので、長打を追い求めていきたいと思っています」
―今年は修正をテーマにやってきたと思うが手応えは
「うまく修正できていると思います。昨日の紅白戦とかは、あまり自分の中でうまく行かなかったな、というのがあったんですけど、その反省を含め、今日の1打席目が終わった感じからうまく修正できているのは、本当に自分の中での成長だと思うし、今までやってきた意識がうまく噛み合ってきているのかな、とも思います。それを続けていければ」
八回先頭の野村が二塁打を放つ
―自分のことを客観視できている
「客観視もそうだし、あまり自分の形に固執しないというか。うまく微調整しながら、絶対にその日の良いものは変わってくるので、そういうものを早く練習の段階で見つけられるようにしていければ、というのは思いますね」
―第3打席は1、2打席目からタイミングの取り方を変えたのか
「1打席目の最後の方から、見え方はちょっと良くなってきていて。3打席目は藤平さんがゆっくり足を上げたので、タイミングが勝手に早めになっていたのから、自分の中で感覚がまとまってきた感じはあったので。少しラッキーもありながら、そういうところに気づける敏感さも出てきているので、その辺は良かったかなと思います」