ファイターズ
《ハム番24時》2月18日

沖縄・北谷に集まったファンの中に、背中の115番を見るまで育成選手だと気付かなかった人も多かったのではないだろうか。そのぐらい、清宮虎の投球は迫力十分だった。
この日の中日との練習試合で八回に登板し、福永、石川昂、尾田を圧巻の3者連続三振斬り。新庄監督は「153、4キロ出ていた。育成のレベルが高すぎ」と絶賛。右腕も「きょうは今までで一番、良かった」と振り返った。だが、「今までで一番、良くて154ということは、もっと上げていかないといけない」と納得していなかったところに、末恐ろしさを感じた。
快投の理由には「(2軍キャンプ地の)国頭ですごくいい調整ができた」ことを挙げた。昨季で楽天を戦力外となり、今季から日本ハムに加入。キャンプの環境は大きく変わったという。「日本ハムは自分に練習の裁量を任される。いかにいい状態に持っていくか、練習も自分で考えながらできる。できない人は逆に落ちていきますけど、いい調整ができる人は伸びていける環境。うまく伸ばせるように練習しています」と前向きだ。
自分で考えることと、独り善がりになることは違う。「金子千尋(2軍投手)コーチもそうですし、しゃべったことがない選手がたくさんいたので、いろいろな引き出しが自分に増えている。新しい環境はいい刺激になっています。自分の感覚を信じてやるところと、人を頼るところの判断は難しい。臨機応変に取捨選択していかないとなと思っています」。新天地で受けている刺激を力に変え、飛躍の年にしてもらいたい。