ファイターズ
《ハム番24時》2月22日
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沖縄・名護のブルペンに、斎藤の「よいしょ!」は響かなかった。11日の楽天との練習試合で新庄監督から「 (投球時に出る)よいしょ!っていう言葉がちょっとかっこよくないかな(笑)。よいしょ!はちょっと変えようかな」と指摘された右腕。指揮官から直接の声がけはなかったというが、報道を目にして〝脱よいしょ!〟を決意し、この日の投球練習に臨んだ。
たまに小さな声は漏れていたものの、いつものような迫力ある大声は封印。ただ、捕手のミットは大きな音を鳴らしていた。「きょうは(ブルペン投球で)なるべく声を出さないように意識しました。力もそんなに出していないんですけど、なるべく『よいしょ』だけではなく、普通の声も出さないように意識しました」。声を出すときと出さないとき、どちらが良いかは「まだ分からない」。それでも、「試合でも声を出さないことを意識してみてやってみたい」と挑戦に前向きだ。
声を出さずに、「よいしょ!」を体の中でエネルギーにするイメージで投球しているという。「『よいしょ』という言葉を出すのではなくて、自分の体の中でその力をためて、『よいしょ』を力に変えていけたらなと思っています。『よいしょ』って口に出さないで、体の中で出していけるようにやっていきたい」。少し冗談のように思える助言にも真剣に耳を傾け、素直に受け入れる姿勢。斎藤が大ケガから這い上がり、守護神のポジションを約束されるまでに上り詰めた理由が垣間見えた気がした。