【緊急特別対談】宮西尚生×増井浩俊さん~後編~ 将来は2人でワカサギ釣り、狩猟 ユーチューバーとしてコンビ〝再結成〟!?
増井さん(左)が持参した宮西(右)の300ホールド達成記念Tシャツを手に体を密着させてほほ笑む2人=撮影・松本奈央
前編の勢いそのままに! 後編でも息ぴったりのトークを展開
ファイターズのブルペンを長年、支えている宮西尚生投手(39)と、共にリリーバーとして活躍した増井浩俊さん(40)は、プライベートでは一緒に行動しない、お笑いコンビのような関係だった。スペシャル対談の【後編】では、日本ハム時代の思い出話から、ユーチューバーとしてコンビを〝再結成〟した際にバズらせる計画など、前編に続いて盛りだくさん。性格は正反対だという2人ですが、今でも息ピッタリでした。
【緊急特別対談】宮西尚生×増井浩俊さん(前編)
FAはプレーヤーの権利 それぞれの思いが交錯
―増井さんは23年1月に引退を発表。その時は寂しかった
宮西「もちろん、もちろん。それこそ増井さん、(現球団スタッフの)谷元さん、この3人で支え合った。苦しい時もメンタル的な部分もそうやけど、やっぱね。今までいろんな選手と自分はリリーフでやってきたけど、ちょっと感情が違うというか、あの3人で助け、助けられ。増井さんのはいけなかったけど、(23年にユニホームを脱いだ)谷元さんの引退試合は見られたし」
2023年10月3日、中日・大野、谷元の引退試合を観戦する左から中島、宮西、山本拓、郡司、加藤貴、上沢(提供写真)
増井「私はまだやっていないので、これから」
宮西「これから!? そういう意味でスパンと終わっちゃったから。タイミングというか、突然のお別れというか。でも、引退するのはもちろんやったけど、(17年オフにオリックスへ)FAで出て行く方が寂しい思いが強かった。引退は誰もが通る道だから。FAで必要とされて呼ばれるのは選手としてうれしいことだし、オレは出なかった人だから。出えへんかった良さもあるし。逆にオレがほかの球団にいったとして、ここまでやっているかといったら、無理やと思う。ファイターズでオレのことを理解してくれているフロント、コーチ陣がいたから、こうやっていられると思うから」
増井「ミヤさんは正解だと思うよ。出なくて」
宮西「だから答えはホンマに分からんよね」
増井「私は出て正解だと思っている」
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仲間でありライバルでもあり あの時は…
宮西「まあまあまあ、その権利はアリだと思う。でも増井さん、谷元さん、マーティン、オレとか、(武田)久さんもそうだね。あのへんの時はドライな感じなんだけど、気持ちも分かっているよ、みたいな。表面から見たらすんげえ、ツンツンというか、空気、大丈夫?みたいな。言い方、大げさやけど。今って、また違うんよ。なんかホンマに友達の空気感。そんなことないと思うんだけど、昔、自分らの時は仲良いけどライバルみたいな意識が半々だった。今、友達の感覚のが強い。ライバル視という感覚じゃなくて、お互い切磋琢磨して成長しましょっ、ていうアレやから。時代の変化とともに面白いなって」
2016年10月29日、日本シリーズ第6戦の表彰セレモニー後、投手陣で記念写真
増井「へぇ~、そうなんだ。じゃあさ、オレが(プロ2年目の2011年)中継ぎに来た時はどう思ったの?」
宮西「ファイターズの時でしょ? まっすーが先発やっていて」
増井「その時、えーって思った?」
宮西「どうやったけかな? クローザーをあまり目指したことなかったから、オレはどっちかというと、1イニングを固定で放りたかった。セットアッパーとして。別に七回もいいわけ。八回でもどっちでも良かったから。(嫌な感情は)あんまりなかったかな」
増井「良かった!」
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増井さんのリリーフ転向で急接近
―球場ではいつも一緒にいたお二人。入団は宮西さんが08年、増井さんが10年ですが、仲良くなったきっかけは
増井「でもね、なんかね。どういうタイミングで」
宮西「(増井の)1年目とか、ほぼ話していない」
増井「オレ、だったから」
宮西「なんでや、やろ? なんでしゃべり出したん?」
増井「オレがリリーフになって」
宮西「リリーフになったのがきっかけだよね。先発とは時間が違うし」
増井「オレがくっ付いて行っていたのかな」
2012年2月の名護キャンプ。(左から)増井、宮西、斎藤佑
意外にも行ったことがない2人っきりでの会食
宮西「ええ? どうやって、しゃべり始めたのかな。たぶんあれじゃない? いつも通りオレがイジりだしたというか。ちょっと、ちょっかいかけだしたと思うよね。でも、不思議なもんで、あまりご飯とか行かないよね。実は」
増井「2人で飯行くって恥ずかしい」
宮西「なんか行かんかったね。谷元さんもそうやし。3人で飯とか絶対ないし」
増井「もし2人で行くとなったら…なんかちょっと」
※ここで昨季限りで引退し、球団職員に転身した鍵谷さんが乱入!
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鍵谷「そもそも性格、違いますもんね」
宮西「プラスとマイナスみたいな。ホンマは混じり合わない」
増井「そう!」
鍵谷「グラウンド上だから成立する関係」
宮西「そうね」
増井「同級生で同じクラスだったら仲良くなっていない…そんな気がする」
3人で函館の有名ハンバーガーショップへ
―誕生日にプレゼント交換をしていた
増井「そうだね。お互い6月(生まれ)だから」
宮西「してたっけ? すぐ忘れちゃうから」
増井「何をあげたとかは覚えていないけど、もらっていたね」
宮西「去年というか最近、1週間前の出来事も忘れるのに、十何年前の話なんて忘れているよ。唯一、増井さんと投手会以外で飯といったら、この3人でラッキーバーガー行ったよね」
鍵谷「ラッキーピエロね」
増井「3人で行ったっけ?」
宮西「行ったよ~。函館の試合の時に、オレその写真まだあるわ~」
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名護キャンプ中には大谷翔平も交えて…
増井「メリーゴーラウンドみたいな店? (キャンプ地・名護にあった)キャプテンカンガルーも行ったよね」
宮西「歩いて行った時? あの時、結構いたでしょ。(現ドジャースの大谷)翔平とか」
増井「砂浜で(食べた)」
鍵谷「店いっぱいで、テイクアウトして」
宮西「今、思ったらすごいよね。最終日で帰る前に時間があるから。なんか部分的に思い出してきた(笑)」
増井「あと、バーベキューしたよね」
宮西「やった」
鍵谷「ピッチャー陣で定期的にやるので。川とかで」
宮西「やったね~。そういう関係は、いまだにピッチャー陣は継続されているよね」
増井「え~。あんな若い子たちと」
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今季でプロ18年目の左腕 文字通り頼れる兄貴分
―昨シーズン中には、宮西さん主催の〝投手会〟もあったと聞いた
宮西「ちゃうちゃう。あれも、たまたま仙台の試合が雨で中止になった。ファームのところで練習していて、体幹している時に誰か若い子が2人おって。おまえらきょう、急きょやけど、飯行く?って言って、行きます、行きます。試合やったから予定、誰も入ってなくて。ちらほら2、3人帰ってきて、聞こえているくらいの距離だから一応、声かけてあげないとかわいそう。みんな休みになったから絶対、誰か予定入れていると思ったら、空いてます、空いてますと4、5人になってもうて。ほんだったらリリーフ会しようとなって結局、バーーーッカ金払った(笑)。あれはオレの主催というよりも勝手にああいうふうになった。だからね。そう! 唯一、文句あるのはそういうところよ。先輩らが早くやめるし、どっか行くからオレが若い時から後輩にお金を使わないといけない羽目になった。ほぼオレ上なんやから!」
鍵谷「いっぱいもらっているんですから」
宮西「いろいろあったね。そう考えると。懐かしいね」
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ともに日の丸を背負って戦ったWBC
―そんなお二人の一番の思い出といえば
増井「なんだろうな~。WBC(2017年のワールド・ベースボール・クラシック)」
宮西「そうやね」
増井「WBC、一緒に行けたのは最高かな」
宮西「それはもうあれよ。オランダ戦、助けてもらった」
(※1点リードでマウンドに上がった宮西が1死満塁のピンチを招き、増井が火消しに成功した)
増井「あれね。確かに確かに、そうだね。良い思い出ですね」
宮西「同じチームからね」
増井「2人いけることなんて、ほぼほぼないしね」
宮西「思い出といったら、そうなるよね」
2017年3月10日のWBC東京プール1stラウンド・中国戦。勝利のハイタッチをする増井(左)と宮西
仰天プランが次々と 2人のコラボはまだまだ続く
―では、最後に増井さんから宮西さんへエールをお願いします。ベタなのは「ずっと続けてほしい」とかですが
増井「本当はそう思っていたのよ。復活したからさ。思ったのと違ったからさ。最後、自分の納得するように終われたらいいなって思いましたね」
宮西「ありがとうございます。それより、YouTube、何する? まずYouTube」
増井「まず、北海道回る?」
宮西「いいね~、それはいいね。北海道アピールすることもね。引退したら恩返しになるしね。まずワカサギ釣りしたいんよ。オレ。好きでしょ。テント好きでしょ? その中で釣るんでしょ。あれだけはやってみたいね。あと、免許取りに行こう。猟師の」
増井「狩猟!」
宮西「なんとなく。YouTube、バズらすために」
増井「確かに!宮西、増井が鹿を撃つ!で」
宮西「誰が一番、キレイにさばけるか、みたいな。ジビエ」
増井「いいね」
宮西「いろいろ、そういうのやってみたいね」
増井「確かにそういうのが楽しいね。楽しいことしたいね」
宮西「YouTubeはお金を稼ぐためにやるんじゃない。楽しいことをやりたい。北海道でね!」
増井さんが持参した記念Tシャツ。裏に書かれた宮西からの”マッスーへ”の直筆サインを懐かしそうに眺める2人
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