ファイターズ
《ハム番24時》2月27日
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新庄監督の人心掌握力は、国境を超えても変わらなかった。3月1、2日に台北ドームで行われる練習試合を控え、チームは27日に台湾入り。練習後に行われた会見で開口一番、「去年、沖縄でキャンプをしていたときに、テレビをつけまして、そしたら(台北に)新しい球場ができましたと。そこでジャイアンツが台湾のチームと(試合を)やっている映像を見たときに、ものすごく腹が立ちました」と話して台湾メディアを笑わせていた。
続けて「台湾と一番仲が良いのはファイターズだろうと。その次の日にフロントに、来年は必ずファイターズがあの素晴らしい球場でやりたいということを伝えて、実現しました。うれしいです」と喜びを表現し、大きな拍手を浴びた。その後は、現地の人が気にしているであろう古林睿煬(グーリン・ルェヤン)と孫易磊(スン・イーレイ)の情報も丁寧に伝え、台湾メディアも満足そうだった。
ユーモアにあふれるコメントだけではない。この日、チームが球場に到着した際、台湾関係者は日本ハムの選手、スタッフらの荷物を運ぼうと準備していた。しかし、新庄監督は「自分たちで運べますから大丈夫です」と拒否したという。関係者は会見の場で「日本ハムは優しいチーム。新庄監督の行動に、すごく感動しました」と、すっかり心をつかまれた様子だった。
指揮官の言葉や行動には、相手を思いやるリスペクトの精神を感じる。そういう人が好かれるのは、きっと万国共通なのだろう。