中島大嘉が勝利のために貫くエゴイズム「俺のゴールでチームを勝たせる」
2戦連続のスタメン出場を狙うFW中島(右)=撮影・宮西雄太郎
【コンサドーレ熊本キャンプ】
■2月28日、熊本・大津町運動公園球技場
前節・熊本戦で今季初先発
北海道コンサドーレ札幌のFW中島大嘉(22)が28日、2次キャンプ地の熊本・大津町で行われた全体練習に参加した。開幕戦でメンバー外だった中島は、第2節の熊本戦で今季初先発。後半24分までプレーし、ピッチ上で存在感を示した。3月2日の山口戦ではゴールを挙げ、敵地3連戦のラストを勝利で飾るつもりだ。
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大きくチームが変わる1年

負けっ放しでは終われない。勝ち点3を引っさげて、サポーターの待つ北海道に帰ってみせる。2戦連続のスタメン出場を狙う若きストライカーは「J2に降格して大きくチームが変わる1年なので、難しさは間違いなくある。でも、そんなのは言い訳。自分たちはピッチで結果を残すしかない」と、表情を引き締めた。
前節の熊本戦ではチーム最多のシュートを放つなど、ゴールへの可能性を感じさせた。パフォーマンスに手応えを感じており「自分が使われた意味を最低限は証明できた。シュートを4本(公式記録は3本)打ったので+αでゴールが欲しかった。ヘディングは簡単ではなかったけど自分なら決められた。それを今週もイメージしながら練習してきた」と、得点を渇望している。
成長するため他分野からも知識吸収 「周りの評価を気にして脳を…」
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高さに速さを併せ持つ。誰もが羨む身体能力を持ちながらも、プロ生活で得た結果は決して納得いくものではない。中島は秘めたポテンシャルを解放するために、ピッチ外でも熱心に答えを探し続ける。禅に量子力学、脳トレなどあらゆる分野から知識を吸収し、サッカーのパフォーマンス向上につなげようと努力を重ねる。
「自分はフィジカルもあって、脳のマルチタスクトレーニングをしても割とできる。なのにJ2の試合では開幕戦でメンバー外。ということは不要なストレスや不安、周りからの評価を気にしていて脳を20%ぐらいしか使えていない。いらない要素を削って、いかに100%に近づけるか。最近は、そんな訓練をやっています」

サポーターのうっぷんや怒り晴らす
努力を惜しまぬ姿勢はきっと、次節の勝利につながるはずだ。中島は「チームの勝利が1番」と前置きした上で、山口戦の活躍を高らかに宣言した。
「誰かのシュートが体に当たって入ったとかで良いので、とにかく俺のゴールでチームを勝たせる。これまでのサポーターのうっぷんや怒りは1勝では取り返せないけど、少しでもハッピーな週末にしてもらいたい。そして俺は、気持ちよく寝ることが目標です」
心優しい点取り屋は、いつだって矢印を自分に向ける。エゴイズムを貫く男は、1人でも多くの笑顔を願っている。
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